Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究の目的は、ケイパビリティ理論・生命倫理学・現象学などの理論的知見と、精神・身体障害者・認知症患者の尊厳に関する調査を反照させることにより、より包括的な福祉経済政策を提言することにある。具体的には、医療・介護・福祉の現場において第一に「倫理的グループ」(互いの境遇に等しく関心を寄せ、等しく尊重する)の概念を鍵として、脆弱性をもつ人々の「尊厳ケイパビリティ」を測定し、評価する方法を理論的・実証的に解明する。第二にケアする人々とケアされる人々の関係性にもとづく「相互的ケイパビリティ(reciprocal capability)」を測定し、評価する方法を理論的・実証的に開発する。