Project Area | Shin-biology regulated by protein lifetime |
Project/Area Number |
23H04918
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (III)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 茂穂 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20344070)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥185,250,000 (Direct Cost: ¥142,500,000、Indirect Cost: ¥42,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥33,800,000 (Direct Cost: ¥26,000,000、Indirect Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 2023: ¥46,800,000 (Direct Cost: ¥36,000,000、Indirect Cost: ¥10,800,000)
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Keywords | プロテアソーム / 細胞老化 / タンパク質寿命 / ユビキチン / 質量分析 / 個体老化 / プロテオーム / 液滴 |
Outline of Research at the Start |
タンパク質恒常性の破綻は老化において普遍的に観察され、プロテアソームの加齢依存性機能低下の関与が知られる。しかし、その結果としてどのようなタンパク質動態変化が生じ、臓器の機能低下や個体老化に影響を及ぼしているのか不明である。また、老化細胞においてプロテアソームはどのようなタンパク質を分解し、表現型に役割を果たしているのか、ほとんど知られていない。本研究では、老化細胞におけるプロテアソームによるタンパク質分解の役割の解明、加齢依存性プロテアソーム機能低下によるタンパク質寿命動態変動の解析とその病態生理的意義の解明、老化に関与するタンパク質の寿命を自在に操るケミカルツールの開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、老化細胞におけるプロテアソームによるタンパク質分解の役割の解明、加齢依存性プロテアソーム機能低下による各種組織のタンパク質寿命動態変動の解析とその病態生理的意義の解明、さらにその理解に基づいて老化に関与するタンパク質の寿命を自在に操るケミカルツールの開発を目的とする。本研究では、老化におけるタンパク質動態変動がほとんど未解明である哺乳類細胞およびマウス個体を用い、以下の計画により老化時のタンパク質寿命制御の基本原理の解明を目指した。 1.老化細胞特異的核内プロテアソーム液滴(SANPs)の役割の解明:プロテアソームは、非老化細胞では核と細胞質に均一に存在するが、細胞が老化すると核内に多数の液滴を形成することを発 見し、SANPs (senescence-associated nuclear proteasome foci)と命名した。SANPsはタンパク質分解の場として働くこと、液滴解消により老 化細胞の特徴であるSASPが著しく減弱することを見出した。老化細胞におけるタンパク質分解の基質とその意義はこれまで全く研 究されていないたえ、細胞老化の過程を通じた経時的なタンパク質寿命の網羅的計測を実施した。 2.加齢依存性に蓄積するタンパク質探索と臓器老化における役割の解析:タンパク質恒常性の破綻は老化の大きな要因と考えられているが、実際にどの臓器にどのようなタンパク質が蓄積され、臓器機能障害や老化に 影響しているのか、未解明である。マウス各種臓器を用いて加齢に伴うプロテオーム変動、ユビキチン化ペプチドの網羅的同定(ユビキトーム )、RNA-Seqを同一サンプルで解析した。一つのタンパク質について、実際に加齢依存性プロテアソーム機能低下依存的に蓄積することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
老化細胞特異的に出現する核内プロテアソーム液滴の解析が一段落し、論文として発表することが出来た。さらに、老化細胞におけるタンパク質寿命の網羅的解析が進行中であり、老化細胞で短寿命化するタンパク質、長寿命化するタンパク質を複数同定することに成功しており、今後の進展が期待出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
老化細胞で短寿命化するタンパク質、長寿命化するタンパク質を複数同定するすることに成功しており、これらタンパク質寿命変動のメカニズムの解明およびその病態生理的意義を明らかにしていく。また、核内プロテアソーム液滴により積極的に分解されているタンパク質の同定、核内プロテアソーム液滴の構成因子の同定を行う。
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