| Project Area | Plant Climate Feedbacks |
| Project/Area Number |
23H04967
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
|
| Allocation Type | Single-year Grants |
| Review Section |
Transformative Research Areas, Section (IV)
|
| Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
永野 惇 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (00619877)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢崎 一史 京都大学, 生存圏研究所, 特任教授 (00191099)
棟方 涼介 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (40790275)
岩山 幸治 滋賀大学, データサイエンス学系, 准教授 (90737040)
|
| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
|
| Budget Amount *help |
¥168,350,000 (Direct Cost: ¥129,500,000、Indirect Cost: ¥38,850,000)
Fiscal Year 2025: ¥37,180,000 (Direct Cost: ¥28,600,000、Indirect Cost: ¥8,580,000)
Fiscal Year 2024: ¥36,790,000 (Direct Cost: ¥28,300,000、Indirect Cost: ¥8,490,000)
Fiscal Year 2023: ¥21,840,000 (Direct Cost: ¥16,800,000、Indirect Cost: ¥5,040,000)
|
| Keywords | BVOC / トランスクリプトーム / 環境応答 / イソプレン / モノテルペン / ブナ科 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、BVOC合成・放出の環境応答関数の推定と、BVOC合成・放出およびその多様性の分子基盤解明を目的とする。並列高機能グロースチャンバを駆使し、温度、光、概日時計、CO2について体系的に変化させた条件でのRNA-Seqデータ、BVOCデータを取得する。これに分子フェノロジーデータ、野外でのBVOC計測データを合わせて、自然環境下でも頑健に適用可能かつ高精度な環境応答関数を推定し、フェノロジー予測モデル・化学気象モデルへの入力として提供する。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
これまでに大型グロースチャンバによる環境制御システムとダイナミックエンクロージャーシステム、PTR-MS、GC-MSを統合したBVOC放出速度の測定系を整備した。今年度は、この測定系を用いて、様々な環境変化に対するコナラのイソプレン放出速度の動態測定を行った。20℃から10、20、30、40℃への一過的な気温の変化に対する応答、光強度の変化に対する応答、をLow、Ambient、High CO2環境で網羅的に測定した。その結果、温度上昇後に大きく一過的な放出速度の上昇が起こることや、高温を経験した直後には経験前より放出速度が低下することなどがわかった。 イソプレン生合成については、北半球における主要なイソプレン放出種であるブナ科コナラ属植物を実験対象とした。テルペン合成酵素(TPS)ファミリーに着目した月毎のトランスクリプトーム解析と組換えタンパクの生化学的解析など組み合わせて、コナラのIspS遺伝子を同定した。 野外における生物の遺伝子発現動態は、気温や光環境などの様々な環境要因や、概日時計や齢などの内的な要因の影響を受ける。また、多様な応答を示す数万遺伝子が予測対象である。そのため、学習データの量やそれらを取得した環境条件の違いなどと、モデルの予測精度の関係は単純ではない。そこで、学習データの量的・質的な違いの予測精度への影響を評価するためのシミュレーション系を作出した。これを用いた解析の結果、予測精度に与える影響が強い順に、遺伝子座の違い、学習データのサンプル数、日周性カバー率、温度条件カバー率であることがわかった。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多環境におけるBVOC放出速度の測定系が順調に確立できたこと、コナラにおけるイソプレン合成酵素の同定ができたことなどから、順調に進展していると判断した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
多環境でのBVOC放出速度の測定系に、CO2、H2Oの測定を組み込み、BVOC放出速度と光合成、蒸散を同時に測定する。BVOC放出速度と光合成、蒸散の同時測定と、トランスクリプトーム、メタボロームの測定を用いて、昨年度の測定で見られた一過的な放出速度の上昇や、高温を経験した後の放出速度の低下の背後にあるメカニズムの解析を進める。また、ポプラやIspS発現シロイヌナズナなど、遺伝子改変も可能な材料も併用した解析も進める。 イソプレン生合成については、分子進化やその生理学的意義の解明を進める。まずブナ科のIspSに関して、ブナ科TPSファミリーの分子系統樹解析により復元した祖先配列について酵素機能解析を行い、ブナ科植物の一部の種だけがイソプレン生産能を獲得するに至った過程を明らかにする。また、イソプレンを生産する多年生のシダ植物ヒカゲヘゴからのIspS遺伝子の同定を行い、植物界におけるIspS遺伝子の多様性に関する情報を取得する。さらに、イソプレンの植物にとっての生理機能に関する知見を得るため、IspSゲノム編集ポプラを作出し、得られた個体のストレス耐性の評価やトランスクリプトーム及びエピゲノム解析を行う。
|