Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
フラーレン分子を蒸着した金属針に強電場を印加すると、針上に分子層が一層形成され、さらにその上に突起したフラーレン1分子から電子が放出される。観測される電界放出顕微鏡(FEM)像には、電子が通過するフラーレンの分子軌道の形状が反映される。本研究では、密度汎関数法を基にした強束縛近似法や機械学習ポテンシャル法を利用し、金属基板と吸着分子層を含めた大規模分子系の強電場下におけるシミュレーション実施することで、1分子電子源の詳細を理解する。シミュレーション結果を用いてFEMパターンを計算し、本領域で実施される実験結果と比較することで、観測している1分子電子源の構造・電子状態を明らかにする。