Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
実用的な量子計算機の実現には,具体的な物理系によらない量子計算理論と,アルゴリズムを実装する具体的な物理系の理論という,異なる抽象度を持つ理論間を繋ぐ必要がある.トポロジカル量子計算の理論においては,物理系に依存しない数理科学的な理論は発達しているが,分数量子ホール(FQH)系やKitaev液体といった具体的な物理系を前提とした研究は現在主流の超伝導量子ビットに比べて大きく遅れている.本研究では,研究項目Aの実験チームと連携し,トポロジカル量子計算の「量子演算」,「誤り訂正」,「実装アーキテクチャ」の3要素に関して,FQH系での実装に適した理論的フレームワークを構築する.