Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
雌雄配偶子の融合によって生じた単一の受精卵から,細胞増殖や細胞の機能分化を経て体制の基本構造が確立する過程では,個体発生の基盤となる体軸が形成され,この体軸に沿って組織・器官などより高次の構造が形成されていく。シロイヌナズナでは,受精卵の細胞極性と体軸形成が密接に関与している。一方で,他の植物ではより柔軟でばらつきのある極性が,緩やかに統合され,組織全体として自ずと体軸を分化させる例も多くみられる。本研究では,このような細胞レベルでの揺らぎをとらえ実験的に検証するため,イネ顕微授精法により得られた受精卵を用いた解析を行う。