Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
眠気の発生からの入眠と、睡眠による眠気の消失という過程には、数ミリ秒から秒単位の神経細胞の同期発火に加え、数時間に渡る神経細胞の状態遷移が含まれる。さらに睡眠時には、海馬と大脳皮質や扁桃体の間で記憶情報の伝達が行われ、この伝達が記憶の定着に必須となる。本研究では、数ミリ秒から数時間、および海馬神経細胞から遠隔脳領域といった、複数の時空間スケールにまたがる数理モデルを構築する。シミュレーションにより、眠気にともなう海馬の神経細胞の状態遷移が同期発火に及ぼす影響を調べる。さらに海馬と大脳皮質や扁桃体の間で記憶の定着のための情報伝達効率を調べ、同期発火の変化が記憶の定着を促進するか検証する。