Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
がん細胞は、正常な細胞とは異なる代謝経路を活用し、エネルギーを生み出したり、脂質・核酸・アミノ酸を合成したりすることで、がん組織を維持・増殖させる。これまで、がん細胞の栄養源の多くは食事から得られると考えられてきたが、近年の研究で、腸内細菌ががんに必要な代謝物を供給している可能性が明らかになってきた。特に、アミノ酸はがん細胞の成長に不可欠であり、腸内細菌がその合成や分解に関与することで、がんの進行に影響を与えることが示唆されている。我々はこの仕組みに注目し、がん細胞と周囲の微小環境、さらには腸内細菌との間でアミノ酸がどのようにやり取りされ、がんの進展に関わるのかを解明することを目指している。