B2型規則構造基複相合金のバリアント選択性とその利用による材料協調設計
Project/Area Number |
00J01875
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂田 利弥 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | B2型基複相合金 / バリアント選択性 / 材料協調設計 / 粒界析出物 / 整合方位関係 / 異相界面 / 双結晶 / 集合組織 |
Research Abstract |
B2型規則構造を有するNiAl(β相)は、高融点であり、耐酸化性に優れていることから、高温耐熱材料として期待されている。さらに、β相の粒界にNi_3Al(γ'相、L1_2型規則構造)を複相化することにより、β相の粒界脆性破壊の抑制が可能となり、強度はβ相に、低温延性はγ'相に委ねることで、力学特性の相互補完による材料協調設計の可能性が期待される。本研究では、NiAl基複相合金を中心に、B2型規則構造基複相合金の組織制御と力学特性、相変態との関り合いを調べた。まず、母相/析出相間での異相界面における結晶学的特徴、特に異相界面性格と力学特性との相関について系統的に研究し、さらに、析出相とそのバリアント選択性を考慮しての集合組織制御を行い、力学特性改善および向上のための異相界面制御の可能性を探索した。その結果、まず、粒界析出相におけるバリアント選択則を考慮し、結晶方位制御したβ単相双結晶を作製することにより、β粒界に析出するfilm状γ'相のバリアントについて、隣接する一方のβ相とKurdjumov-Sachs(K-S)方位関係を満足しつつ、もう一方のβ相との間でK-S方位関係からのずれ角を制御することに成功した。このような異相界面制御した(β/γ')2相結晶を用いることにより、β粒界に析出するfilm状γ'相について、(β/γ')異相界面におけるK-S方位関係からのずれが、室温における破壊あるいは高温における界面すべりに強い影響を及ぼすことが系統的に明らかとなった。さらに、室温における異相界面破壊について言えば、改善策として試みた集合組織および異相界面制御により、(β/γ')異相界面における整合性の向上が達成され、(β/γ')異相界面における結晶学的特徴に注目することにより、NiAl基複相合金の力学特性改善への新たな指針を見い出した。本研究より得られた知見を広くB2型規則構造基複相合金に適用するだけでなく、複相化による材料協調設計の一助となることが大いに期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
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