Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
7月にロンドンのLSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)で催された第15回CIEPO(International Committee of Pre-Ottoman and Ottoman Studies)シンポジウムにおいて「The Urban Fabric of Damascus in the Middle of the 19^<th>Century : A Study of Tax Register(Rusum Defteri)」の題で発表を行ない、ダマスカスの都市構造を、街区構造、商業施設分布、家屋の賃貸額から再検討した。平成13年度5月の日本中東学会大会の発表と表題は同じだが、その後の研究の成果を盛り込んで内容も進展している点と、英語による国際学会発表である点が異なっている。会議終了後の1週間の滞在を利用して、大英図書館とパブリック・レコード・オフィスにおいて資料収集を行った。その後シリアへ赴き、ダマスカス歴史文書館において家族構造に大きな影響を与える死亡イベント分析のための遺産分割文書の閲覧・記録を行った。12月に国立社会保障・人口問題研究所で催された第10回イスラム人口研究懇談会において「オスマン朝末期の人口構造」、2003年2月に東洋文庫で催された東洋史談話会において「オスマン朝末期のシリアの社会-家族・人口・戦争-」の題で発表した。どちらの発表も3年間の研究成果の最終報告として位置づけられる。2月の発表の後、イギリス、シリア、トルコにおいて調査を行い、イギリスのパブリック・レコード・オフィスとトルコの総理府オスマン文書局では主にダマスカスのキリスト教徒、ユダヤ教徒の年齢分布、居住状況および移民についての資料を収集した。また、シリアのダマスカス歴史文書館での調査では20世紀初頭の遺産分割文書の閲覧・記録をほぼ終了した。3月中旬に京都外国語大学の中央アジアのイスラム法廷文書セミナーに参加し、シリアのイスラム法廷文書との比較のレヴューを行った。
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