Project/Area Number |
01010032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
巽 紘一 京都大学, 医学部, 助教授 (30131022)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 国寛 京都大学, 医学部, 助教授 (00027070)
寺岡 弘文 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30019137)
高橋 利和 神戸大学, 医学部, 助手 (20154833)
栗原 孝行 金沢医科大学, 総合医科学研究所, 講師 (20064595)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
|
Keywords | ブルーム症候群 / DNAリガーゼ / 姉妹染色分体交換 / リンパ芽球様細胞 / ポリ・ADPリボース代謝 / ユダヤ人 / cDNAライブラリー |
Research Abstract |
従来、ユダヤ人に多いとされていた高発がん性遺伝病ブルーム症候群(BS)の患者が日本でも少なくとも11例存在することが、ジャーマンー武部の調査により確定した。本研究班はDNAリガーゼを含めたDNA基本代謝の異常とBSの関連を追求し、それが2民族間でどのように異なっているかを明らかにすることを目指している。栗原班員はSCE高値を示すBSリンパ芽球様細胞(LCL)の粗抽出液をHAカラムによりリガーゼIとIIに分離すると、リンダールらの報告のごとく、ユダヤ人BSLCLが日本人BSおよび正常人の約2分の1のリガーゼI活性しか示さないことを明らかにしたが、精製操作を加えず測定した総活性は日本人、ユタヤ人BSともに正常よりむしろ高いこと(1.5倍)を見出した。高橋班員も3例の日本人BSと1例のユダヤ人BSについて共にDNAリガーゼ総活性は正常と変わらず、等電点電気泳動においてpI5.0にピークを持つことを示した。寺岡班員は仔牛胸腺リガーゼIを精製し、決定できた8つのアミノ酸配列に対応する塩基配列を合成して、これをプローブに牛などのcDNAライブラリーから特異クローンを分離中である。また、BSLCLのPCNAをウエスタンブロッティングで定量したが、正常細胞との差異は見出していない。上田班員はBS細胞におけるポリADPR代謝を解析する際に、粗抽出液中の非特異的フォスフォジエステラーゼ活性の高いことが障害であり、AMP(1mM)+EDTA(1mM)がこの活性抑制に有効であることを見出した。巽は新たな日本人BSLCL樹立に努めると共に、MN型日本人BS患者赤血球で組替えや、欠失が正常人の100倍以上であることを確認した。類似疾患である色素性乾皮症A群n患者由来LCLに紫外線照射とTPA処理を加えることにより、ヌードマウスにおける造腫瘍性を獲得せしめることに成功した。
|