Project/Area Number |
01010070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
小池 克郎 癌研究会, 癌研究所・遺伝子研究施設部, 部長 (30085625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 信夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (60089951)
石本 秋稔 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (50073127)
小野 魅 日本大学, 医学部, 教授 (30004675)
安本 茂 神奈川県立がんセンター研究所, 室長 (00112342)
伊藤 嘉明 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80004612)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥16,400,000 (Direct Cost: ¥16,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥16,400,000 (Direct Cost: ¥16,400,000)
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Keywords | ヒトがんウイルス・エンハンサー / エンハンサー結合タンパク因子 / B型肝炎ウイルス / パピローマウイルス / EBウイルス / レトロウイルスLTR / cーmyc遺伝子 / デルタ・クリスタリン遺伝子 |
Research Abstract |
本研究では、がんウイルスおよび細胞遺伝子のエンハンサー/デヘンサーの機能を解明し、ウイルスと細胞遺伝子のエンハンサーを比較する。とくに、これら調節配列に結合するタンパク因子の機能、細胞分化に関っている遺伝子のエンハンサーを比較検討して、細胞がん化での役割について追求し、下記の成果を発表することが出来た。(1)B型肝炎ウイルスのXタンパク質のトランス活性化機能に必須な構造を明らかにした。(2)ポリオーマウイルスのエンハンサー領域では、抑制因子(PEBP4)と促進因子(PEBP2)が同一配列で拮抗的に働くことを明らかにした。(3)パピローマウイルスHPV16の初期遺伝子の発現を支配する調節領域、上皮細胞特異的エンハンサーを同定した。(4)EBウイルスのEBNA1が、EBNA自身とBMLE1エンハンサーを抑制することを明らかにした。(5)マウスの乳がんや白血病発生で古くから知られているMMTVのLTR中のU3の5´側に正のエレメントの存在を同定し、既知のホルモン応答性のエレメントと協調的に働くことを明らかにした。(6)LTRエンハンサーを接続したcーHーrasを用いると、エキソンIのアクセプター部位近傍から始まるmRNAが誘導されることを示した。(7)遺伝子再編成が見られたヒト肺巨細胞がんの組換え点近傍を構造解析して、再編成機構の一つに繰返し配列の利用があることを示唆した。(8)ポリオーマウイルスのエンハンサーAエレメントに結合するタンパク因子PEBP3を精製し、αとβのサブユニット構造から成ることを明らかにした。(9)デルタ・クリスタリン遺伝子のエンハンサー領域を数種類の素領域に分解し、コア領域を決定した。この組織特異的エンハンサーが、ウイルスのエンハンサーとその作用において基本的に類似していることを示した。(10)cーmyc遺伝子と免疫グロブリン遺伝子を材料として、エンハンサーの必須配列がDNA複製開始配列としても必須であることを示した。以上の成果は、非常に先導的であると認められている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)