発癌遺伝子移入による正常造血系細胞のimmortalization
Project/Area Number |
01010072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kohno Clinical Medicine Research Institute |
Principal Investigator |
関口 豊三 河野臨床医学研究所, 副所長 (70076975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸野内 棣 藤田学園保健衛生大学, 総合医学研究所, 教授 (90181825)
吉田 廸弘 北海道大学, 理学部・動物染色体研究施設, 助教授 (60001765)
山岸 秀夫 京都大学, 理学部・生物物理, 講師 (90025429)
岡本 尚 国立ガンセンター研究所, ウイルス部, 研究員 (40146600)
岩倉 洋一郎 東京大学, 医学研究所・ウイルス部, 助教授 (10089120)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥14,100,000 (Direct Cost: ¥14,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥14,100,000 (Direct Cost: ¥14,100,000)
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Keywords | 発癌遺伝子 / 成人性T細胞白血病 / トランスジェニックマウス / HTLVーI taxー1遺伝子 / HIVーtatIII遺伝子 / T細胞受容体遺伝子再配列 / cーfos / vーmos |
Research Abstract |
1)発癌遺伝子の可能性が疑われているヒト成人性T細胞白血病ウイルスHTLーI taxー1遺伝子をマウス受精卵に移入を行なってトランスジェニックマウスを作成し、個体レベルにおけるtaxー1遺伝子の作用を分析した。サーザン解析によるtaxー1遺伝子の組織での発現は眼球、脳で高く、次いで胸腺、脾、及び心臓等、比較的広範な臓器での発現が認められた。これらマウスの胸腺は萎縮するものが多く、反対に脾は肥大するものが多かった。これらのマウスは12ケ月令以降発癌を示すものが多く、76匹中Lymphoma,6 cases、Adenocarcinoma,6,(lung 2,Mammary 2,Parotid 2)Febrosarcoma,4等、多様な癌が発生した。その癌発生率はコントロールに比し有意に高く(22%対1)導入遺伝子に発癌誘導能のあることが示唆された。又、これらの癌組織では同時にcーfosの発現が亢進し、一部の癌ではcーmycの活性化も認められたが、1Lー2レセプターの発現の亢進は認められなかった。 2)ヒト免疫不全病ウイルス(AIDS、HIV)tatIII遺伝子がTNFの共存下でHIV遺伝子発現を著名に増強することが見出された、又、Tatとその作用標的配列であるTAR・RNAとの相互作用とその意義につき検討し^<32>P標識TAR・RNAとの結合を確認した。 3)胸腺の染色体外環状DNAの分析から、これらがT細胞受容体α鎖及ζ鎖遺伝子の再配列の結果、切り出されたものである事が初めて明らかにされた。又、ヒト胃癌由来の発癌遺伝子HST1ヒト第11染色体の長腕(q13ー3)位置付けした。又、これら胃癌で別の発癌遺伝子INT2が同時に増幅していることが見出された。 4)ヒト白血病細胞U937に発癌遺伝子vーmosを移入するとマクロフアージに分化することが見出された。又、ヒト小細胞肺癌細胞をビタミンA欠乏状態で培養することによって悪性度の低い腺癌様細胞に分化することが見出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)