Project/Area Number |
01010080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
藤木 博太 国立がんセンター研究所, がん予防研究部, 部長 (60124426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井澤 三生 国立がんセンター研究所, 生物学部, 室長 (50076981)
深見 泰夫 神戸大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (00156746)
野瀬 清 東京大学, 医科学研究所・癌細胞, 助教授 (70012747)
上村 大輔 静岡大学, 教養学部, 助教授 (00022731)
石川 隆俊 癌研究所, 実験病理部, 部長 (30085633)
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Project Period (FY) |
1989 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥19,400,000 (Direct Cost: ¥19,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥19,400,000 (Direct Cost: ¥19,400,000)
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Keywords | オカダ酸クラスプロモーター / 発がんプロモーター / カリキュリンA / ミクロチスチン / プロテインフォスファターゼ / アラキドン酸代謝 / メタロチオネイン / CNーTPBP |
Research Abstract |
オカダ酸とデイノフィシストキシンー1等のオカダ酸クラスの発がんプロモーターに加えて、本年度は、カリキュリンAを新たに見い出した。更に、これらの作用機構を明らかにすることができた。オカダ酸クラスの発がんプロモーターは、細胞質内のプロテインフォスファターゼ1及び2Aに結合し、その脱リン酸化酵素活性を阻害した。脱リン酸化酵素活性の阻害と、プロテインフォスファターゼへの結合性は良く一致しているので、オカダ酸クラスプロモーターのレセプターは、プロテインフォスファターゼであることが証明された。オカダ酸分子のC1のカルボキシル基とC24の水酸基が水素結合をし、生じた空間が活性に重要であることが指摘された。アオコに含まれる肝臓毒、ミクロチスチンは、肝だけでなく、腎、大脳、小脳にも病理組織学的な障害を生じることが見い出された。発がんプロモーション活性と、アラキドン酸代謝亢進は密接な関係にあると考えられていた。しかし、活性化ras遺伝子を含む細胞では、アラキドン酸代謝は、むしろ、低下していた。この理由を更に検討している。 発がんプロモーターTPAについて、いくつか新しい結果も見い出された。TPAをマウス骨芽細胞に処理すると、4時間で、活性化される遺伝子が8個見い出され、その中に、メタロチオネインの遺伝子が含まれていた。TPAによりリン酸化される基質を検討した結果、分子量80kの2つの蛋白質が見い出された。その蛋白質の同定については、現在、検討中である。HLー60細胞内に、TPAタイププロモーターが特異的に結合する蛋白質を分離した。この蛋白質は、TPAタイププロモーターと結合後、核内に移動する等興味深い。 本年度の実績は、初年度であるにしては、活発な、又、重要な実験結果が得られた。
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