Project/Area Number |
01015024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大石 道夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 利雄 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (60201208)
野村 慎太郎 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (80159087)
鮎沢 大 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (00142109)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
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Keywords | 分化誘導 / タンパク質 / リン酸化 / 白血病細胞 |
Research Abstract |
赤芽球性白血病細胞マウス・フレンド細胞の分化を引き起こす3種の細胞内因子(DIFーI、II、III)の相互作用を解析した結果、DIFーIIIはDIFーIとDIFーIIとの脱リン酸化を含む共役反応により生成され、DIFーIIはDIFーIに作用する脱リン酸化酵素であることが推定された。また反応の解析の結果から、フレンド細胞分化の誘導(分化決定因子DIFーIIIの生成)にはリン酸化チロシン脱リン酸化反応が関与していると考えられる。この結果より、チロシンキナーゼ阻害剤を用いてマウスフレンド細胞の分化が誘導されるかについて検討した。その結果、herbimycin Aは単独で、genisteinとST638とはDIFーIの誘導剤マイトマイシンCと相乗的に、フレンド細胞の分化を誘導し、分化の決定にリン酸化チロシンの脱リン酸化が関与していることを強く示唆した。さらにherbimycin Aは、マウス胚性腫瘍細胞(F9細胞)のparietal endodermへの分化を引き起こすことから、初期発生のモデルであるF9細胞においてもフレンド細胞におけるのと同様な機構が存在している可能性が示唆される。又、分化誘導初期におけるリン酸化チロシンの含量を調べたところ、フレンド細胞、F9細胞のいずれも低下していることが判明した。一方herbimycin AによるF9細胞分化の機構を別の方面から探るため、herbimycin A処理後短時間で顕著に発現がみられる遺伝子のクローニングを行い、1つのクローンを得た。この遺伝子の発現誘導には<de>___ー novoの蛋白質合成が関与していないと思われることから、herbimycin Aによるタンパク質のリン酸化の阻害の直接の結果として発現が誘導されていると考えられる。この遺伝子はレチノイン酸のみでは誘導されないが、レチノイン酸とdibutyryl CAMPとの共存で誘導されることから、F9細胞のparietal endoderm細胞への分化に関与していると思われる。さらに塩基配列の解析から、この遺伝子はheat shockタンパク質の1つ(hsp86)であることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)