抗腫瘍免疫応答に出現するdominant idiotype陽性T細胞の解析
Project/Area Number |
01015048
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗林 景容 京都大学, 医学部, 助手 (10064578)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 睿一 長崎大学, 医学部, 助教授 (60180428)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
|
Keywords | FBLー3 / CTL / TCR / dominant idiotype / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
モノクロナール抗体N9ー127はB6マウス由来フレンドウィルス誘発腫瘍FBLー3に特異的なCTLクローンNO.8のTCRに発現するイディオタイプ(127Id)を認識するものとして樹立された。127Id陽性T細胞はFBLー3免疫脾細胞のMLTCT細胞中に約40%までの頻度で出現し,FBLー3特異的CTLクローンの約11%に発現されていることからdominant idiotypeと言える。127IdはMLTC中のCD8陽性T細胞のみに発現される。N9ー127抗体の生体内投与は腫瘍の発育(拒絶)に全く影響せずまた127Id陽性T細胞の発現頻度にも影響しなかった。127Id陽性CTLの前駆細胞の頻度は2回免疫マウスの脾細胞中約0.02ー0.002%であることがTCRーFcTを介する非特異的細胞障害性を応用した解析により明らかとなった。またこれらの前駆細胞は5日間のMLTCで約250ー1000程度増殖することを示す結果を得た。127Id陽性T細胞クローンから得たDNAを種々のプローブでサザーン解析した結果、TCRのalpha、beta鎖それぞれに同一サイズの再配列バンドがみられた。これはalpha、betaの各鎖とも夫々共通のTCR遺伝子群(V、D、J)を使用していることを示唆するため両者のヌクレオチド配列を決定した。その結果127Id陽性CTLクローンは全てV_<alpha>1J_<alpha>112ー2/V_<beta>10D_<beta>2.1J_<beta>2.7から構成されることが明らかとなった。両鎖ともにN領域が存在するがalpha鎖にはアミノ酸の変異は存在せず、beta鎖ではグリシン〓アスパラギン酸の置換がみられた。FBLー3免疫脾細胞から得られたMLTCよりDNAを抽出し、これをJ_<beta>プローブでサザーン解析を行った所約10前後に分類される明瞭な再配列バンドを認めた。このことはこの反応系には127Id陽性の集団以外にも特定のTCR遺伝子の組合せを有するdominant Id陽性のT細胞集団が存在することを示唆するものである。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)