生物活性を有する海洋産環状ペプチドの合成と制癌への応用
Project/Area Number |
01015098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
塩入 孝之 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (20012627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川添 豊 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (80106252)
幸田 光復 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (60124286)
浜田 康正 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (90117846)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 海洋産環状ペプチド / 合成 / 制癌活性 / 構造活性相関 / 毒性発現機構 / 立体配座 / ダイデムニンB / ユリチアサイクラマイド |
Research Abstract |
1.ダイデムニンBの構造活性相関 ダイデムニンB合成中間体、類縁体につき、マウスL1210培養細胞に対する毒性を調べたところ、Ist部とHip部が重要な活性フラグメントであることがわかった。さらに環状デプシペプチド構造は必ずしも必須ではないこと、しかし環状構造になると毒性は極めて強くなることも明らかになった。これらの知見は今後ダイデムニン型制癌薬の分子設計に大いに役立つものと期待している。 2.ユリチアサイクラマイドの毒性発現機構 強力な細胞毒性を有するユリチアサイクラマイドについて、大量合成法を確立した。ついでそれによって得られたサンプルを用い、毒性発現機構を検討した。その結果ユリチアサイクラマイドは1)細胞成分と自壊的に反応して毒性を発現すること、2)細胞膜成分はその標的でないこと、3)蛋白合成を最も阻害し、DNA合成はほとんど阻害しないこと、4)ブレオマイシン、ペプレオマイシンと相乗効果を示すこと、を明らかにした。これらの知見をふまえて、現在in vivo試験を実施中である。 3.ユリチアサイクラマイドの安定立体配座 ユリチアサイクラマイドの安定立体配座につき、核磁気共鳴および分子動力学計算を用いて検討したところ、馬の鞍型の配座であることを確認した。この立体配座確認は、毒性発現機構考察のよりどころとなろう。 4.ユリサイクラマイドの毒性発現機構 ユリサイクラマイドはこれまでに検討してきた活性環状ペプチドとは異なり、オキサゾリン環の毒性発現への寄与は少なく、また蛋白合成はほとんど阻害せず、DNA、RNAの生命を阻害することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)