キラー細胞による腫瘍細胞障害性とその誘導機序及びそれに対する抵抗性の分子的解析
Project/Area Number |
01015101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八木田 秀雄 順天堂大学, 医学部, 助教授 (30182306)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
|
Keywords | LAK / NK / ILー2 / ILー2受容体 / 細胞障害性 / MHC非拘束性認識 / パーフォリン / 二反応性抗体 |
Research Abstract |
1.抗CD3あるいは抗CD16mAbと抗ハプテンmAbからなる二反応性抗体を用いた細胞障害活性の解析から、ヒト末梢血T細胞の細胞障害活性は高濃度ILー2との一晩の培養により著しく増強されるのに対し、NK細胞はもともと高い細胞障害活性を有しておりILー2による増強は認められなかった。このILー2による細胞障害性の増強はCD8^+分画に限定されCD4^+分画には細胞障害性が認められなかった。2.ILー2受容体(R)p55及びp75に対するmAbを用いた解析から、このT細胞におけるILー2による細胞障害性の誘導は主にp75を介した刺激によることを明らかにした。3.マウスパーフォリン(PFP)cDNAをプローブとしてラット・ヒトPFP cDNAを単離し、その一次構造がよく保存されていることを示した。4.ヒトPFP cDNAを用いたNorthern blot解析により、ヒト末梢血T細胞においてはILー2刺激により6ー9時間をピークに一過性にPFP mRNAの発現が上昇すのるに対、NK細胞ではもともと高いPFP mRNAの発現が見られILー2による増強は認められなかった。この結果は先のILー2による細胞障害活性の誘導とよく相関しており、細胞障害性機序としてのPFPの重要性が強く示唆された。5.このILー2によるPFP mRNAの誘導もp75 ILー2Rに対するmAbで阻害され、また、CD8分画に限定されていた。6.マウスPFPの部分cDNAを大腸菌内で発現させて作製したマウスPFPの部分蛋白でラットを免疫し、マウスPFPに対する数個のmAbを作成した。これらのmAbは変性したマウスPFPと反応し、溶血活性を中和しなかった。7.2種の抗PFP mAbを用い、細胞内PFP含量の定量法を開発した。8.このmAbを用いた免疫染色により、マウスリンパ球亜群におけるPFPの発現を明らかにした。9.このmAbはヒトPFPとも交叉反応し、ヒトリンパ球亜群におけるPFP発現の解析にも用いている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)