Project/Area Number |
01015114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
北川 知行 癌研究会, 癌研究所, 副所長 (50085619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 英明 癌研究会癌研究所病理部, 嘱託研究員
李 康弘 癌研究会癌研究所病理部, 研究員
樋野 興夫 癌研究会癌研究所病理部, 研究員 (90127910)
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Project Period (FY) |
1987 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / 肝発癌 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
1.HBV導入トランスジェニックマウスでの研究 逆位繰り返し構造をなすHBVDNAを導入したトランスジェニックマウスの一系で、子孫にF1 12.5%、F2 19.0%と高率に遺伝子の再編成が生じる現象が見いだされた。また肝細胞の培養系を樹立し調べると、ここでも再編成が頻発し、導入遺伝子が完全に消失してしまう場合もあることが判った。HBVは組込みに際し宿主遺伝子の欠損を生じることが判っているが、組込み後も再編成や逸失を生じ、その際更に宿主遺伝子に傷を生じる可能性が指摘される。 2.HBVの組込みと肝発癌に関する研究 肝硬変の11症例より83ケの偽小葉結節を採取しDNAを分析したところその中の26例(30%)にいわゆるクローナルな組込みのパターンが認められた。結節の対面の組織学的検索では腫瘍性の増生巣を認めることはできない。このようなウイルス組込のある肝細胞のクローナルな増生のメカニズムと癌発生の上における意義が注目される。 HBV組込み部分をクローニングしてその構造を解析したところ、1例においてウイルスはLマイナス鎖の一部で宿主のDNAの塩基配列と相同部分で結合し、また3'末端で宿主のDNAに侵入し、組込まれ、その際相同の塩基配列が欠失することが示唆された。 ウッドチャックの肝癌を37個集めcーmycの転写亢進と再編成を調べたところ、転写亢進が45.6%に認められた。他方再編成はわずか1例に見られたのみであった。
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