Project/Area Number |
01015133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
水谷 修紀 国立小児病院, 国立小児医療研究センター・感染症研究部, 室長 (60126175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 純一郎 国立小児病院小児医療研究センター, 病理研究部, 室長
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | PCR / phl染色体 |
Research Abstract |
ヒト白血病における遺伝子再配列異常の分子生物学的研究を通して癌化の分子機構を解明し、それを用いて疾患の診断や病態の把握が可能になるものと予測し、Phl染色体の遺伝子異常に関してbcr/abl遺伝子の異常を解析した。37例の慢性骨髄性白血病を対象としそのmRNAからcDNAを合成し、pcr及びcーabl遺伝子の間でDNAの増幅を行った。その結果bcr exon 2ーabl、bcr exon3ーablのキメラmRNAを発現しているものがそれぞれ22%、46%であった。またこれらを同時に発現しているものは27%存在した。bcr exon1、bcr exon4のmRNAが発現されることはなかった。DNA上での切断点は多様であり、mRNAの種類も多様体が期待されたが発現されるexonは2又は3であり、bcr exonの中でabl遺伝子の活性化に果す役割にheterogeneityが存在すると考えられた。このアッセイ系が高感度にphl細胞を検出する上で有力な武器になると予想されたため、我々は慢性骨髄性白血病における骨髄移植后の残存腫瘍(MRD)の検出への応用を考えた。対象は移植を受けた21人の患者であり、その結果11人約50%の患者でMRDを検出することができた。 一方遅発性phl染色体を呈するMDSの症例においてbcr/ablのキメラmRNAを検出することができた。この患者における初発時のサンプルでphl染色体が検出されなかった時期のものを用いて、高感度PCR法による検索を行った。その結果10^8細胞のレベルでphl陽性クローンの存在は認められずこのことはphl染色体及びそれにひきつづくpcr/abl、p210 ablたん白の発現が経過中2次的に出現してきたものである可能性が高いデータであると解釈した。
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