Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 浩一 山形大学, 人文学部, 助教授 (30204051)
斉藤 隆夫 群馬大学, 工業短期大学部, 教授 (70008522)
松崎 義 法政大学, 経済学部, 教授 (70061174)
佐口 和郎 東京大学, 経済学部, 助教授 (10170656)
田端 博邦 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (10107500)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Research Abstract |
(1)本年度は,第2次世界大戦後の国際労働組織の一方の潮流をなしていた世界労連(WFTU)と日本の労働組合運動とのかかわりについて,世界労連日本事務所の関係者を通しての情報菟集をおこない,昨年度に概要を捉えた国際自由労連(ICFTU)の潮流の位置をさらに確定していく作業を進めた。 (2)と同時に,本年度は,イタリア,フランス,アメリカ合衆国などのナシヨナル・センタ-の国際活動を概観していく作業をすすめ,上述の国際労働組織の二つの潮流が,発達した資本主義諸国の労働組合運動といかにかかわっているかについて,相当の檢討をおこなった。 (3)以上の作業をとおして,次の諸論点が明らかとなってきた。 a 世界労連は戦後の冷戦体制のもとで反戦,反帝,民族解放の運動に一定の役割を果たしたが,発達した資本主義諸国の組合運動に持続的な影響をもつにはいたらなかった。それは,世界労連自体の組織構成および運営の原理自体に起因する問題として総括されるべきである。 b 1970年代に入って,それまで世界労連に加盟していたイタリアやフランスのナシヨナル・センタ-は世界労連から離れていく傾向を示しはじめ,欧州労連(ETUC)や国際産別(ITS)の場をとおして国際自由労連(ICFTU)加盟の諸組織とも連帯していく新たな統一の動きが進んでいる。 c その意味ではEC統合にむけて欧州労連がいかに動いていくかは,この研究を深化させるうえでの一つの焦点となるであろう。
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