Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道端 齊 広島大学, 理学部, 助教授 (00111740)
佐藤 矩行 京都大学, 理学部, 助教授 (30025481)
星 元紀 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)
星野 善一郎 岩手大学, 教育学部, 教授 (30004592)
沼宮内 隆晴 東北大学, 理学部, 助教授 (90004324)
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Budget Amount *help |
¥14,700,000 (Direct Cost: ¥14,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Research Abstract |
過去2年間の経験と成果をふまえ,大別して,次の4つの方面から,ホヤの種に対してアプロ-チを行った。 1.遺伝子レベルでのホヤの種の検討 昨年度クロ-ニングしたユウレイボヤのrDNAを用い,被検個体のDNA断片との分子交雑により,各地のユウレイボヤ,カタユウレイボヤの遺伝的多型を調べた。その結果,両種ともに遺伝的多型が認められたが,カタユウレイボヤに比べて,ユウレイボヤの方が変異が大きく,進化が速いものと予想された。次に,18S rDNAの中央部約1.1kbの塩基配列で7種のホヤを比較した。その結果,腸性目と壁性目の間の差が明瞭なことや,両者の分岐年代を推定するくとができた。さらに,マボヤ3型のmtDNAで,型特有の泳動パタ-ンを見つけた。 2.生理機能からみたホヤの種 マボヤ3型のF1比較は飼育困難のため,結果を出すことができなかったが,3型間で,卵成熟,自家不和合性の確立機構に差が認められた。さらに,この研究の副産物として,卵成熟抑制物質の抽出に成功した。バナジウム濃縮機構については,印環細胞特異的な抗体を用い,濃縮と細胞分化との関係を明らかにした。 3.微細構造からみたホヤの種 精子,眼点,被嚢の微細構造を多くの種で比較し,共通的な構造と種特異的な構造とにわけることができた。 4.新しい視点からのホヤの系統分類の再検討 イタボヤ類について総合的に検討し,1新属,4新種を明らかにすると共に,イタボヤ亜科全体の進化傾向についても新説を提示できるようになった。さらに,欧州のピウラ属についても整理を行なうことができた。
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