Project/Area Number |
01307017
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
大瀧 仁志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (80022549)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 敏男 福岡大学, 理学部, 助教授 (70158111)
冨永 敏弘 岡山理科大学, 工学部, 教授 (30131618)
舟橋 重信 名古屋大学, 理学部, 助教授 (30022700)
中原 勝 京都大学, 理学部, 助教授 (20025480)
野村 浩康 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023081)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Keywords | 溶液 / 非平衡過程 / 分子論 / ミクロ集合体のゆらぎ / 拡散過程のダイナミックス / 反応活性種の構造 |
Research Abstract |
溶液の非平衡の動的過程をミクロなレベルから解明することを目的とする重点領域研究[溶液の非平衡過程の分子論的アプロ-チ]は、平成2年度からの発足を前に、次の三つの研究領域に関して準備を進めた。1.ミクロ集合体のゆらぎ。ラマン散乱、ブリュアン散乱、超音波緩和などを用いて分子集合体の運動やゆらぎ、分子の振動、回転に関する緩和過程やイオン会合のダイナミックスに及ぼす溶媒効果を研究した(野村)。また非電解質の拡散係数の測定から、溶液中の分子の並進運動と溶媒の粘性との関係(富永)、化学反応のゆらぎの効果に関する理論的考察(森田)も併せて検討した。2.拡散過程のダイナミックス。NMRとラマン散乱の方法を組み合わせて水溶液中のイオンの拡散過程を検討し、分子の並進と回転運動の研究を行った(中原)。また蛍光消光過程に及ぼす圧力効果から拡散律速の素反応過程に対する溶媒効果を分子レベルで解明しようと試みた(平山)。さらにシミュレ-ション法を用いて水の集団運動と構造との関係を明らかにした(大峰)。3.反応活性種の構造。二成分混合溶媒に対するx線構造解析から、均一系における分子レベルでの不均一性(クラスタ-生成)を明かにし(大瀧)、また金属イオンの溶媒交換反応及び錯形成反応における活性化体積の測定から、反応活性種の構造を推定し(舟橋)、さらに金属クラスタ-錯体の反応中間体の構造解析法について検討した(佐々木)。またこれらの結果を実験的に確かめるために迅速EXAFS装置開発の準備を進めた(山口)。これらの研究に加えて、国際レベルで我々の研究成果に対する評価を問うために、福岡大学において開催されたミニ国際シンポジウム(平成元年12月)に積極的に協力し、大きな成果を挙げた。さらに、本年度の成果を総括するために、平成2年3月に名古屋において公開シンポジウムを開催した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(22 results)