Project/Area Number |
01460092
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械材料工学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
中垣 通彦 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90207720)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 破壊 / 有限要素法 / T^*積分 / 熱応力 / 簡易評価式 / 熱衝撃 / 熱非均質 / 航空宇宙工学 |
Research Abstract |
急激な温度勾配を持つ熱負荷を受ける構造体の材料特性が温度に依存する、いわゆる"熱非均質性"が破壊評価に及ぼす効果が本研究の中心的テ-マであるが、熱非均質破壊問題に対して亀裂先端領域の破壊損傷度を正しく評価するパラメタ-候補としていくつかの積分を吟味した。その中で本題に適する唯一のパラメタ-としてT^*を選定したが、非均質破壊問題に対して経路独立性が成り立たない二つのパラメタ-、J^^<^>およびJ_θ、積分式に理論的に修正を施してJ^^<^>'およびJ_θ'とし、非均質問題に対しても使用できるようにした。これらの亀裂先端パラメタ-を、開発した有限要素ポストプロセス解析システムに組み込み、さらに、導入したワ-クステ-ション・レ-ザ-プリンタ・XーYプロッタ-の計算機システムに常駐させて使用した。 収集した熱破壊材料デ-タを、構築したシステムによって解析し、本年度に計画した研究の成果を得た。即ち、(1)熱非均質破壊問題を初めて提起し、実在系の熱破壊問題に於いてその重要性を定量的に明示した。(2)熱非均質破壊問題にたいして、本研究で提案した理論的に曖昧さがない計算力学的解析手法を開発した。それによれば、従来の非線形破壊や熱破壊問題に提案されている解析法では、破壊強度評価上、大幅に過小評価されている事になり危険である事が認められた。(3)熱非均質材料の場合、材料定数、線膨張係数、熱伝導率などが温度の関数となり、これらの感度解析を行った。その結果、熱非均質破壊では線膨半計数が最も支配的なファクタ-となる事が判明し、スペ-スシャトルや熱機器の計設上考慮すべき事として供する事が出来る。(4)熱非均質破壊と関連の深い材料非均質破壊問題についても研究し、溶接部の亀裂解析を行って亀裂近傍量による亀裂安定性の支配の事実を実証した。 均質破壊問題に対する簡易評価法の開発を行い、その結果を既存の評価法と比較して、より有効な方式である事が確認できた。これらをある程度の非均質破壊問題に適用する方法も提案した。亀裂先端パラメタ-、T^*、の簡便評価式はその積分の持つ非均質項が複雑であるため取扱いが困難で、開発を続けている。 本研究は宇宙機などの厳しい熱荷重を受ける部材の破壊強度の評価に最も適しており、今材料開発の途上にある傾斜機能材料の材料設計や破壊強度評価に不可欠であると思われる。これらを今後に応用研究課題としたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)