パ-フルオロアルキル基の疎水性場を活用する高選択的立体制御
Project/Area Number |
01470099
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山岸 敬道 東京都立大学, 工学部, 教授 (70087302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 正人 東京都立大学, 理学部, 助手 (50137030)
山口 素夫 東京都立大学, 工学部, 助手 (60174637)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
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Keywords | 不斉水素化 / デヒドロジペプチド / ロジウム触媒 / 静電的相互作用 / パ-フルオロアルキル基の疎水性場 / パ-フルオロアルキル化 / 非天然型ジペプチド合成 / パ-フルオロアルキル化アミノ酸 / 分子認識 / 疎水性場 |
Research Abstract |
平成1年度の成果の上に立って研究を進め次のような成果を得た。 1.パ-フルオロアルキル基を導入したアミノ酸ユニットを持つデヒドロジペプチドの合成:過酸化物(RfCOO)2を用いたフェニルアラニンおよびチロシンへのC3F7基の導入について更に検討を加えた結果、チロシンの場合過酸化物との反応を2回行うことによりC3F7基がmー位に導入されたものの選択性が95%以上まで向上させることに成功した。生成物の詳細な検討により選択性の向上は他の位置異性体が二置換体に変化し易いためであることを明らかにした。更にアミノ基の保護基をpートルエンスルホン酸を用いエ-テル中で脱保護させる場合、二置換体以上の副生成物を効率よく除去する条件を見いだした。こうして得たmーC3F7ー(Oーメチル)チロシン及びmーCF3ーまたはpーCF3ーフェニルアラニンをアズラクトンと反応させ、パ-フルオロアルキル基の導入された目的化合物AcーΔPheー(Rf)TyrーOHおよびAcーΔPheー(Rf)PheーOHを純度よく合成した。 2.Rf基を有するデヒドロジペプチドの不斉水素化反応:上記の基質に対して基質ー配位子間の静電的相互作用が期待されるDPPーAE配位子および参照配位子DPPを用いRh触媒による不斉水素化を検討した。Rf基の導入による以下の特徴が明らかにされた。極性溶媒への溶解度の低下に対応して反応速度が大幅に低下した。1,4ー不斉誘導能は基質ー配位子間の静電的相互作用の無いDPP系においても40%から70%d.e.へ向上し、更に静電的相互作用が期待されるDPPーAEではRf基の導入により予測したように選択性の向上が見出された(選択性90%以上)。しかしRf置換基の位置(mーまたはpー位)により基質ー配位子間の静電的相互作用に違いが在ることが示唆された。反応系のNMRによる検討では低温でも複数の錯体種間に速い平衡が在ることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)