筋形成過程における収縮性蛋白質の集合制御の分子機構
Project/Area Number |
01480024
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物発生・生理学
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大日方 昂 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 剛 千葉大学, 理学部, 講師 (30194038)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
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Keywords | 筋原繊維形成 / 骨格筋 / アクチン / cDNA / アクチン調節蛋白質 / 筋発生 |
Research Abstract |
1.幼若筋のアクチン調節蛋白質(ADFとコフィリン)の構造決定:コフィリンはpH依存的なアクチン集合制御因子、ADFはpH非依存的なアクチン脱重合因子で、ともに幼若筋で働く。これらの構造と役割をさらに理解するために、鶏胚骨格筋から得たmRNAに対するλgtllcDNAライブラリ-より各蛋白質の全アミノ酸配列に相当するcDNAを、それぞれに対する特異抗体を用いてクロ-ニング、その全塩基配列を決定した。塩基配列から知られる蛋白質の一次構造はコフィリンでは166アミノ酸残基、ADFでは165残基である。今回決定されたニワトリ骨格筋コフィリンのアミノ酸配列は、既に決定されたブタ脳のコフィリンの場合と80%のホモロジ-を示した。また両蛋白質のアクチン重合への効果には顕著な差があるにも拘らず、両者のアミノ酸配列には高い(約70%)のホモロジ-が認められた。また、両蛋白質の一次構造にはSV40T抗原でしられている核移行シグナル、トロポミオシンとの共通配列、他のアクチン結合蛋白質(ゲルゾリン、プロフィリン、フラグミン)と相同な配列が存在した。両蛋白質の機能的な違いが一次構造上のどの部位に規定されるか更に検討中である。 2.筋発生過程での発現変化:ADFは筋の成熟につれその発現は低下するが、コフィリンは成熟筋でも発現は持続することがわかった。 3.細胞内での蛋白質の存在パタ-ン: 蛍光抗体法により検討した。コフィリン、ADFとも通常の培養筋細胞では主に細胞質に拡散している。筋管細胞をDMSO処理すると、筋細胞質に存在したコフィリンは核内に移行しアクチンとともに顕著なロッド状構造を形成するのが認められた。さらに、コフィリンは伸長期の筋細胞の末端に集合、また熱ショックを受けた筋細胞でアクチンとともに顆粒状構造に集合など多彩な振舞をするのに対し、ADFは常に細胞質に拡散して存在した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)