低酸素環境下における血管系の神経情報変換・伝達機構
Project/Area Number |
01480139
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤原 元始 京都大学, 医学部, 教授 (90025536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越村 邦夫 京都大学, 医学部, 助手 (90192575)
三輪 聡一 京都大学, 医学部, 講師 (40157706)
成宮 周 京都大学, 医学部, 助教授 (70144350)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
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Keywords | 低酸素 / 交感神経 / クロマフィン細胞 / カテコ-ルアミン / カルシウムイオン / ニコチン受容体 / カルシウムチャンネル |
Research Abstract |
牛副腎髄質より、酵素的方法(collagenase及びDNase)を用いて副腎髄質細胞を調整した後、Percoll濃度勾配遠心及びdifferential platingを用いて単離クロマフィン細胞を作成した。3-7日間CO_2インキュベ-タ-にて培養した後、クロマフィン細胞を対照(21%酸素/79%窒素で平衡化)または低酸素栄養液(100%窒素で平衡化)中にて高K^+で刺激すると、遊離されるカテコ-ルアミン量は低酸素により約50%に低下した。この結果は血管条片からの電気刺激による〔^3H〕ノルアドレナリン遊離が低酸素により抑制されることとよく一致することから、培養副腎クロマフィン細胞が血管支配交感神経のモデルとなることが確認できた。ノルアドレナリン遊離は、細胞内自由Ca^<2+>濃度(〔Ca^<2+>〕i)に依存すると考えられている。低酸素によるカテコ-ルアミン遊離抑制のメカニズムを明らかにするために、カルシウム指示薬であるFura-IIを用いて、高K^+刺激により誘発される〔Ca^<2+>〕iの増加に対する低酸素の影響を検討した。高K^+刺激により誘発される〔Ca^<2+>〕iの増加は低酸素により約50%に減少した。さらに、この〔Ca^<2+>〕iの増加の抑制機構を明らかにするために、電位依存性Ca^<2+>チャンネル機能の生化学的指標である細胞内への^<45>Ca^<2+>取り込みを検討したところ、高K^+刺激により誘発される^<45>Ca^<2+>の取り込み増加が低酸素により抑制された。以上の結果から、高K^+刺激により誘発されるカテコ-ルアミン遊離の低酸素による抑制は、電位依存性Ca^<2+>チャンネル機能抑制に起因する〔Ca^<2+>〕i増加の抑制によることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)