周辺有効視野範囲の並列分散処理(PDP)モデルによる検討
Project/Area Number |
01510061
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
苧阪 直行 京都大学, 文学部, 助教授 (20113136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 斉 京都大学, 情報処理教育センター, 助手 (50207362)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 周辺視 / 有効視野 / 並列処理 / 分散処理 |
Research Abstract |
視覚系は入力光パタン情報に対し、並列的処理を行なっているが、処理の容量と効率は光パタンの呈示される視野位置によって均一ではない。視野の異質性は生理学的な相違に由来してはいるものの(例えば、中心と周辺視野における空間周波数や時間情報の処理の様相が異なるのはX型、Y型、W型等の神経節細胞の分布密度の違いによる)、「注意を向けることのできる空間の範囲(有効周辺視野)という心理的要因も大きな影響を与えている。 空間的注意が一定である場合、その注意を向けることのできる周辺視野の範囲(有効範囲)では、より安定した並列的分散処理が期待されている。本研究では有効視野での並列分散処理の様相を反応時間によって推定される注意の空間的勾配の検討を通して吟味した。モデルとしては有効視野と対応に対応するように重みづけられた並列分散処理的情報処理網が学習習形成されると仮定した。 Attention-focusを設定した反応時間による実験では、cue一致条件では反応時間が短く、不一致条件では長くなり、求められた空間勾配から、注意視野の広がりが求められた。つまり、focusに近い空間には注意濃度(勾配から推定される)の上昇が認められ、そこから一定方向への濃度の低下が認められた。これは、いわゆるattention-beamが周辺有効視野内では移動可能なことを示唆している。デ-タから考えられた空間的注意勾配と活性化伝播ル-ルにおける重みづけの原理はうまく一致しなかったものの一応の成果と見直しは得られたと考えられる。現在さらにこの方向での吟味をより高次の情報処理レベルで検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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