Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 環 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (70198761)
笠原 十九司 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (80125814)
丹野 由二 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10007966)
増野 肇 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (60056596)
中村 清 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (20030033)
北原 龍二 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (20015390)
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Research Abstract |
第2年度の実績の一つは,我々が作成した「人権問題に関する意識調査」の実施と集計分析の作業である。 「人権問題に関する意識調査」は,I.精神薄弱児をめぐる問題,II.精神障害者をめぐる問題,III.女性をめぐる問題,IV.在日韓国・朝鮮人等をめぐる問題,V.同和問題の5領域からなり,各領域とも質問項目は6問から成り立っている。またIとII,IVとVはそれぞれ対応するように質問は設計された。とくにIIIを除くすべての領域の第6問は,差別問題ては最後まて残る結婚問題に絞って質問した。たとえば,「あなたが,同和地区の人と恋愛し,結婚しようとしたとき,親や親戚から強い反対を受けたら,あなたはどうしますか?」(Vの第6問)と質問し,回答選択肢は,1.自分の意志を貫いて結婚する,2.親の説得に全力を傾けたのちに,自分の意志を貫いて結婚する,3.家族の者や親戚の反対があれば,結婚しない,4.絶対に結婚しない,であった。この結果を従来,各方面で実施された意識調査と比較検討して授業内容を改善しようと考えた。 西日本各地の大学では,この調査の実施は行えず,資料はすべて東日本の大学であったというひとつのエピソ-ドを取り上げても,これら差別の問題が含む複雑な要因をうかがわせているといえる。得られた資料は,7大学1470票であった。その結果,大学生の意識は,結婚や交際等の重要な項目に関して一般住民の回答よりも10ポイントは高く,若い世代の人権意識は,古い世代のそれよりも着実に向上していることを示していた。 次いで,この結果を参考にしつつ各人が分担している専門領域の報告を一人50枚(400字)にまとめる作業とその読み合せ作業を継続して報告書の作成に到ったのである。
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