Research Abstract |
1.外力の加わった(E)_f:U_t=Δψ(U)+f(t,x);U(o,x)=U_o(x)にも有限伝播性があることがわかった。「命題1.ψ,U_oについての前論文(1988)の仮定に加えて、f,tf【element】L^∞((0.00)×R^N)かつf(t,x)=O,|x|≧R,t≧0ならば、(E)_fの解Uは|x|^2≧4(t+b)(R^2/(4b)+C),t≧0となる(t,x)に対して0となる。ただし、Cはψ,U_o,fならびに任意正数bに依存する正定数である。」 以上の研究により(E)_fの解Uに対して集合Ω(t)={X【element】R^N:U(t,x)≠}は必ずR^Nの有界部分集合となり、従ってその境界Γ(t)がR^Nの中の有界集合として存在することが判ったことになる。このΓ(t)の(1)幾何学的形状、(2)ψ、Uo、fによる表現、(3)(E)_oの半群解の積公式との関連づけ-等々が重要な残された課題である。 2.もう一つの重要な現象-(E)_oの解Uの消滅(extinction)に関する一般的な形の結論を得た。「命題2.Uo【element】L^1(R^N)〓L^∞(R^N),Uo≠0、およびN≧3を仮定して1/(2^*)=1/2-1/Nとおく。このときS^r_oψ(s)^<-β>ds<∞、β>(2^*)/2ならばU(t,x)=0,t≧T,x【element】R^NとなるようなT>0が存在する1<β<(2^*)/2ならばこのような現象は起こらない。」 3.吸収の加わったUt=Δψ(u)-Ψ(u)に関しては、対応する半群の構成、積公式による表現をすでに得ている。それの応用として、またN=1の場合を扱った多くの研究(Diaz,Kersnerらの)をまとめる方向から、(4)Ψの1、2の現象への影響-を現在調べている。 4.関連研究として、量子力学における運動量作用素Pについて「命題3.|C|>1ならばP=-〓(d/dx)+〓(c/x)R,Rf(x)=f(-x)はL^2(R^1)の中で自己共役である。」を主たる内容とし、ハミルトニアンへの応用も含んだ論文を発表した。〓Pがユニタリ-群を生成することを示したのである。
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