M_3H(XO_4)_2型水素結合結晶の構造と相転移
Project/Area Number |
01540255
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
市川 瑞彦 北海道大学, 理学部, 助手 (00000878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 潔 北海道大学, 理学部, 助手 (50001863)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 2セレン酸水素3ルビジウム / 2セレン酸重水素3ルビジウム / 構造相転移 / (水素)同位体効果 / 水素結合結晶 / 格子常数 / 結晶構造解析 / 重水素置換 |
Research Abstract |
M_3H(XO_4)_2型水素結合結晶のなかで、Rb_3H(SeO_4)_2など3つの物質では水素塩(H塩)では4.2Kまで相転移が見出されていないが、重水素塩(D塩)では90Kあたりに相転移が誘起される。この起源に対する知見を得る目的でX線回折実験を行い、以下の結果を得た。 1.D塩の格子常数を室温から20Kの温度範囲で測定した。D塩の格子常数の温度変化の様相は、全体としてH塩のそれとよく類似しており、転移点での有意の異常はみられなかった。この結果をこれらの物質における“O次元水素結合ネットワ-ク"という特徴との関連で考察した。 2.H塩とD塩の室温、110K、25Kで結晶構造解析を行い、主に次のような結果を得た。(1)H塩及びD塩のすべての温度でのデ-タを室温の空間群(A2/a)で解析したが、特に問題は起きなかった。(2)2つのRbと周りの酸素(配位数はともに10)との結合は温度変化するが、特殊位置にあるRb(1)の方が一般位置にあるRb(2)よりも強く、またH塩の方がD塩よりも強い。(3)SeO_4内の結合距離、角度には大きな温度変化や同位体効果はみられないが、2つのSeO_4をむすぶ水素結合に関連した量にH塩とD塩の間で差があらわれている。例えば、O(2)…O(2)距離及びH(D)の等方性温度因子は、H塩では温度降下とともに直線的に減少するがD塩では25Kの方が110Kよりも増加しており、これらに相転移の影響があらわれているように思われる。 これらの結果にもとずけば、D塩の相転移は低温相においても重原子の構造は殆んど変らないが、プロトンの運動の秩序化のため水素結合系及びそれに直接関係した構造部分にのみわずかの変化があらわれるような構造変化を伴う相転移であると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)