希土類金属間化合物NdCu_6の低温多重磁気相の研究
Project/Area Number |
01540256
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
高柳 滋 北海道教育大学, 教育学部札幌分校, 助教授 (50013529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 信雄 北海道大学, 理学部, 助手 (90142687)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 希土類金属間化合物 / 比熱 / 逐次相転移 / 反強磁性 / キャンテング反強磁性 / 磁気相図 |
Research Abstract |
重フェルミオン化合物の典型として知られるCeCu_6と同晶形であるNdCu_6は常磁性と反強磁性相の約0.5Kというきわめて狭い温度範囲に三種の中間相を持っている。我々はこの中間相を単結晶試料を用い、磁場中比熱測定と磁場中交流磁率の測定によって、NdCu_6の低温多重磁気相における磁気モ-メントの運動を研究した。 1磁場中比熱 我々が既に報告しているようにNdCu_6の低温磁気多重相は約0.5Kの温度幅に4つの相が存在している。この各相間転移に伴う比熱のピ-ク温度の磁場依存性を、結晶の各軸方向に磁場を超伝導マグネットを用いて加え測定した。その結果得られた磁気相図の特徴は以下のとおりである。 (1)H〓a軸の場合高温側の二相は4.5T以上の磁場中でも消失せず残りさらに高磁場まで続く。中間組は2Tで消失し高温側の相と一致する。 (2)H〓b軸の場合 当初報告では多重相は1.5Tで消失したが、その後結晶軸の選択がまちがってカットされていたことが判明した。その相図は全く異なっており、多重相は消失せずに3Tにおけるスピン・フロップ相に接続する二相と常磁性相と接する相の特徴的な二相に分類されることがわかった。 (3)H〓c軸の場合 すべての中間相が0.6Tで消失し、低温側のキャンテング反強磁性相が広い磁場領域で安定に存在する。 2.交流帯磁率 特に磁場をC軸に加えた場合に磁化率の変化は比熱の変化と良く似た変化を示す。これはフィシャ-関係で説明できる。結果は磁気モ-メントのC軸方向への傾きの異なる状態への逐次的相転移として説明できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)