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高圧合成法による新しい有機電導体の構築

Research Project

Project/Area Number 01540381
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 物理化学一般
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

松崎 晋  熊本大学, 理学部, 助教授 (00109638)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐野 瑞香  熊本大学, 理学部, 教授 (20017312)
Project Period (FY) 1989
Project Status Completed (Fiscal Year 1989)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywordsテトラチアフルバレン / TTF / ヨ-ダニル / 電荷移動錯体 / 2:1組成CT錯体 / 赤外吸収スペクトル / 圧力誘起中性-イオン性相転移 / TTF分子構造の歪み
Research Abstract

本研究の目的は、ダイヤモンドアンビルセルを使った高圧下での有機電導体の合成とその物性の測定である。そのうち、合成に関しては、テトラチアフルバレン(TTF)とクロラニル(CA)やヨ-ダニル(IA)とのCT錯体を、高圧下において、再結晶法で合成したが、得られた結晶は常圧下で合成したものと同じであり、現時点では新しい結晶は得られていない。しかしながら、物性測定に関してはいくつかの成果が得られた。TTFとIAとのCT錯体には1:1組成のものと2:1組成のものが存在し、それらのFT-IRスペクトルの圧力依存性を測定した結果、両者とも圧力誘起中性-イオン性相転移を起こすことがわかった。このように、同じドナ-とアクセプタ-の組み合せから、中性-イオン性相転移を示す2種類のCT錯体結晶が合成されたのは初めてのことであり、本研究における重要な成果の一つである。TTF-IAの結晶構造はTTF-CAのそれとほとんど同じであり、中性-イオン性転移の性格も、本質的にはTTFーCAの場合類似している。相違点としては前者の方が転移圧力が高いこと、また結晶格子の二量化に伴なう電荷移動量の不連続な跳びが小さく、連続的に中性相からイオン性相へと変って行くこと等であるが、これらはいずれもアクセプタ-のハロゲンを塩素から、より大きな原子半径と分極率を持つヨウ素に変えたことの影響が現れたものである。一方、(TTF)_2IAの中性-イオン性相転移の性格は、1:1CT錯体のものとは異なり、新しい種類の相転移といえる。転移圧力以上の領域でTTF分子のC-S伸縮振動の赤外バンドが2本に分裂する現象が見出され、これは高圧相において2:1錯体を構成する2個のTTF分子のC-S結合が歪んで、互いに不等価な構造となっていることを意味する。

Report

(1 results)
  • 1989 Annual Research Report

URL: 

Published: 1989-04-01   Modified: 2016-04-21  

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