Project/Area Number |
01540401
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造化学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
阿知波 洋次 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20002173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城丸 春夫 東京都立大学, 理学部, 助手 (70196632)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | クラスタ- / 金属クラスタ- / 光脱離 / 光電子角度分布 |
Research Abstract |
原子数が100ヶ程度までの原子集合体はクラスタ-と呼ばれ、特異的性質を示す物質相として、その物理・化学的性質の解明が待たれている。本研究では金属クラスタ-の化学反応特異性を理解する一手段として金属クラスタ-の電子構造解明に焦点を絞り、とりわけクラスタ-の安定性と殻膜型成立の正否あるいは反応性と粒子数依存性が指摘されている金属クラスタ-の電子状態を明らかにすることを目的とした。 この目的を遂行するために本研究では負イオンクラスタ-の光脱離光電子の角度依存性に注目して研究を行なった。負イオン金属クラスタ-のモデルとしてAlを試料とし、又、半導体クラスタ-モデルとして、グラファイトを試料として、レ-ザ-蒸発法により負イオンクラスタ-を発生させた。飛行時間分析型質量分析器により粒子数分別を行なった後、特定粒子負イオンクラスタ-の飛行時間に同期したパルスレ-ザ-光により光脱離実験を行なった。光電子の検出には飛行時間分析型電子エネルギ-分析器により予備的な実験を行ない、さらに精度良く角度分布測定を行なうため静電場型電子エネルギ-分析器を購入した。 光電子角度分布測定はエネルギ-分析器の入射角を一定にし、直線偏光したレ-ザ-光の電気ベクトル方向を 入板を回転することにより行なった。実験はまず比較的高濃度のクラスタ-が得られる炭素負イオンクラスタ-を用いて行なった。このクラスタ-では本申請者らの研究から直鎖構造と環構造の2種の異性体が存在することが示唆されており、その両者の角度分布の相似は極めて興味ある事柄である。現在、予備的結果が得られているが、さらに、精度良く角度分布を決定するために静電場型電子エネルギ-分析器を用いて研究を遂行している。
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