マイクロ波誘電吸収を利用した短寿命励起種・イオン対の構造と挙動の研究
Project/Area Number |
01540403
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造化学
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
嶋森 洋 福井工業大学, 工学部, 助教授 (80139815)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | マイクロ波 / 誘電吸収 / ベンゾフェノン誘導体 / 励起三重項状態 / 双極子モ-メント / テトラメチルパラフェニレンジアミン / イオン対 / 閃光光分解 |
Research Abstract |
本研究は時間分解マイクロ波誘電吸法を用いて、短寿命中間体の構造や挙動をその双極子能率変化と関連させて調べることを目的としている。本年度は、(1)各種の置換ベンゾフェノンの励起三重項状態の双極子モ-メントの決定とそれに基づいて置換基が電子状態に及ぼす影響を明らかにすること、(2)N、N、N'、N'-テトラメチルパラフェニレンジアミン(TMPD)とハロゲン化合物系でのイオン対生成過程の解明、の2件を課題とした。まず電子吸引性、電子供与性の置換基を含む9種類のベンゾフェノン誘導体についてその励起三重項状態の双極子能率の値を測定し、その値が基底状態の場合に比べてどの様に変化するかを系統的に調べた。その結果、置換基を一つ持つ化合物の場合にはいずれも双極子モ-メントは励起状態で減少することから、励起状態での置換基の性質(電子吸引、電子供与)によらずnπ*遷移状態となる傾向が強いことがわかった。唯一強い電子供与性基を二つ持つミヒトラ-ケトンの場合にのみ双極子モ-メントは著しく増大し、励起状態では電荷移動遷移態的性格が強くなることを示している。一方、n-ヘキサンを溶媒としたTMPD-ハロゲン化合物(CCl_4、C_2H_5I、C_2H_5Br、C_2H_5Cl、C_6H_5I、C_6H_5Br、C_6H_5Cl、C_6H_5F)系でのイオン対TMPD^+X^-の生成について調べた結果、その生成効率はCCl_4の場合に最も大きく、C_2H_5I、C_2H_5Brとなるにつれて急激に小さくなり、C_2H_5CIでは信号は観測されなかった。ハロゲン化ベンゼンの場合にはC_6H_5L>C_6H_5Cl>C_6H_5Br>>C_6H_5Fである。これらの生成は1光子過程で起こっていることが確かめられたことから、いずれもTMPDの励起三重項状態からAXへの電子移動で生じていると考えられる。 これらの生成効率の相違は、気相におけるハロゲン化物の電子付着反応の性格(付着電子エネルギ-、反応速度定数など)とよい相関性のあることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)