置換基の形に特異的な弱い相互作用による化学反応の選択性の制御
Project/Area Number |
01540439
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機化学一般
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
遠藤 忠 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70082782)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 形に特異的な弱い相互作用 / 化学反応の選択性の制御 / 会合性チオ-ル / チオ-ルの類似体 / フェニル基 |
Research Abstract |
私達の研究の結果から導かれた仮説-特異的に分子間で会合できる場合には、反応に関与する分子に働く「置換基の形に特異的な弱い相互作用」によって、化学反応の選択性を制御することができるという仮説-を実験的に確立するために、右図のような対になった会合性チオ-ル[IとII_t(Y=SH)]を用いて、その酸化反応の選択性を調べ、R^1-R^2間の相互作用の強さ(エンタルピ-)との関係を検討した。 1.R^1がシクロペンチル、n-ペンチルおよびn-デシル基で、R^2がフェニル基の場合について、35および50℃で選択性を調べた。 (1)水-エタノ-ル混合溶媒[水のモル分率(x_w)=0.75]中においては、R^1に対する選択性の順序は、相互作用の強さの順序(シクロペンチル基>n-ペンチル基>n-デシル基)と一致する傾向が認められた。 (2)水-アセトニトリル混合溶媒(x_w=0.42)中においては、R^1に対する選択性の順序は、相互作用の強さの順序と完全には一致しない可能性がかなり大きいことがわかった。 2.チオ-ルII_tの類似体II_d(Y=CH_3)[R^2=シクロヘキシル、i-ヘキシルあるいはn-ヘキシル基]共存下で、I(R^1=フェニル基)とII_t(R^2=シクロヘキシル基)の酸化反応を行い、その選択性を調べた。 (1)上述した水-エタノ-ル混合溶媒中においては、選択性(50℃)は、II_dのR^2によってほとんど変化しないことが明らかになった。 (2)上述した水-アセトニトリル混合溶媒中においては、20および50℃での選択性はII_dのR^2によってほとんど変化しないこと、またII_dのR^2に対する選択性(35℃)の順序は相互作用の強さの順序と完全には一致しないことがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)