Project/Area Number |
01540465
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
厚谷 郁夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (70005908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 好二 北見工業大学, 工学部, 助手 (40110639)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 原子吸光分析 / 黒船ミニチュアカップ / 固体試料の直接定量 / 合成標準試料の作成 / オキシン@マグネシウム共沈 / ジメチルグリオキシム@ニッケル共沈 / マグネシウムの影響 / ニッケルの影響 |
Research Abstract |
我々は黒鉛ミニチュアカップを開発することによって、原子吸光分析法によるいろいろの粉末試料中の微量元素の直接定量について検討してきた。この原子吸光分析-固体試料の直接定量法で問題とされてきたのは標準試料の選定であった。これについて、我々は有機試薬共沈試料が固体試料に対して、合成標準試料として使用しうる可能性があることを示してきた。本研究では、有機試薬共沈合成標準試料作成にあたり使用するキャリア-金属の影響について特に検討したので、その研究成果の概要を次に列記する。 1)有機試薬としては、多元素同時共沈の可能なオキシンを使用した場合、キャリア-金属としてマグネシウムが最適であった。このオキシン-マグネシウム共沈はCd、Pb、ZnなどほかCu、Mn、Al、Co、Ni、Feなどの直接定量に対する合成標準試料として使用することが可能であった。その理由を検討した結果、生物試料に多量のマグネシウムが共存する場合が多く、これらの元素に対するマグネシウムの共存効果はMatrix modifierとして役割であることが明らかとなった。 2)Ni、Pdに対して特異的である有機試薬、ジメチルグリオキシム(DMGO)を用い共沈キャリア-金属イオンとしてニッケルを用いた場合、他の元素を共沈させるときは、目的元素に対して特異的な補助錯化剤の添加を必要とする。したかって、本研究では共沈した元素に対するニッケル共存の影響について検討することにした。 本研究では特に銅に対するニッケルの影響について詳細に検討した結果、ニッケル共存下てはニッケル量の増大にともなって銅の吸光度が増大することが明らかとなった。従ってDMGO/Ni系は銅の合成標準試料としては適さず、今後他の元素についても詳細に検討する必要があることが明らかとなった。
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