強磁性的相互作用を有する多核金属錯体の合成、構造及び磁性
Project/Area Number |
01540515
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機・錯塩・放射化学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 尚英 九州大学, 理学部, 助手 (80145284)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 磁気的相互作用 / 多核金属錯体 / 強磁性 |
Research Abstract |
本研究課題において、以下に示す三つの大きな成果が得られた。 1.同種の金属イオンからなる四核クラスタ-に強磁性的相互作用を確認した。構造は、キュ-バン型酸素原子架橋銅(II)又はニッケル(II)である。結晶構造の詳細な検討によって、隣接する配位平面がほぼ直交していることを確認した。この構造的特徴は、反強磁性的相互作用を示す多核金属錯体には見られない、同種金属系で、強磁性的相互作用を生み出す構造的条件の一つと考えられる。 2.異種金属イオン間の磁気的性質を系統的に研究した。異種金属錯体を合成するには、分子設計上多くの工夫を必要とするために、系統的金属錯体の合成はごく一部にかぎられていた。先に報告した「金属を含む配位子」を用いて系統的な異種金属系を実現した。ここでは、銅(II)ー金属(II)ー銅(II)の三核錯体系を詳細に検討した。また、クロム(III)ー銅(II)系には、強磁性的相互作用を見い出した。さらに、スピン状態の違いによる磁気的相互作用の逆転を鉄(III)ー銅(II)系で見い出した。すなわち、高スピン鉄(III)ー銅(II)系では、反強磁性的であるのに対して、低スピン鉄(III)ー銅(II)系では強磁性的である。 3.多核系を高分子系に拡張して、強磁性体を合成した。クロム(III)ー銅(II)間に働く強磁性的相互作用を、クロム(III)の八面体型構造を拡張するという方法で、三次元的空間に拡大した。強磁性体の確認は、相転移等の磁化測定によった。この研究は、現在続行中であるが、一部は、速報誌に投稿した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)