Project/Area Number |
01540521
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機・錯塩・放射化学
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
本山 泉 神奈川大学, 工学部, 教授 (40087044)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ポリジビニルフェロセン / 混合原子価化合物 / 電気伝導度 / 〔3〕フェロセノファン / サイクロポリマ- / フェロセン誘導体 |
Research Abstract |
1.1.1'-ジビニルフェロセンをラジカル重合させると、3-フェロセノファン骨格を持ったポリマ-(1)が得られる。このポリマ-では、隣接するフェロセン核同士が、そのシクロペンタジエニル環の面を互いに平行にしてならんでいるものと考えられ、その特異な構造がこのポリマ-の誘導体の物性に影響しているものと考え、電気伝導度、メスバウア-スペクトル等の測定を行った。3-フェロセノファン骨格はメスバウア-スペクトルの四極分裂の値から推定した。1.1'-ジビニルフェロセンのベンゼン溶液に、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加えて、80℃で24時間反応させて得られたポリマ-を使用した。ポリマ-をヨウ素で部分酸化したものについて、常温、液体窒素温度などで電気伝導度、メスバウア-スペクトルを測定した。 2.加圧成形した試料について、電気伝導度を直流2端子法で測定し、各種温度に対する測定値の変化から、活性化エネルギ-を試算した。 3.電気伝導度はポリマ-の平均分子量に依存しないように見えるが、高分子(MW>10,000)のものと低分子量(MW<10,000)のものとでは1桁程度の差があるように思われる。前者が10^<-3>Ω^<-1>で、後者が10^<-4>Ω^<-1>であった。ラジカル重合の条件をいろいろ変えて見たが、伝導度に対する影響は現れなかった。このポリマ-の部分構造に相当する2個の3-フェロセノファンをα-位置でメチレンまたはヘテロ原子でつないだ二核フェロセン誘導体(2)の合成を、α-ケト- 3-フェロセノファンを出発物質として用いて、いろいろと試みたが成功しなかった。現在別の合成法を検討中である。
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