甲状腺ホルモンによるアフリカツメガエル肝細胞の分化機構
Project/Area Number |
01540599
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物発生・生理学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河原 明 広島大学, 総合科学部, 助手 (50112157)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 甲状腺ホルモン / 肝細胞分化 / アフリカツメガエル / 変態 / 遺伝子発現ヴィテロジェニン |
Research Abstract |
これまでに、アフリカツメカエル肝細胞のエストロゲン依存性ヴィテロジェニン合成能力は変能期に獲得され、甲状腺ホルモンが直接関与することを初代培養肝細胞を用いて明らかにした(Dev.Biol.1989)。さらに、甲状腺ホルモンはエストロゲンレセプタ-の核内濃度を高める働きを持つことも明らかにした(動物学会支部会報1989年)。一方、ヴィテロジェニン合成能力のある肝細胞は変能肝細胞の一部にすぎず、合成能力の増大は合成能のある細胞の増加と関係していると考えられた。そこで、in situハイブリダイゼ-ション法により、ヴィテロジェニン遺伝子の時間的、空間的発現パタ-ンについて調べた。その結果、変態最盛期の初期には極めて少数の肝細胞にのみヴィテロジェニンmRNAが認められるが、後期には急激にその数が増加することが明らかになった。その分布は肝臓中に散乱した状態であり、特に位置特異性は認められなかった。(日本動物学会第60回大会1989年)。 一連の結果は、甲状腺ホルモンが直接的に肝細胞の成熟分化の最終段階に働き、成体型肝細胞に分化させていることを示唆している。そこで肝細胞分化の分子機構をさらに明らかにするため、成体期、変能期、幼生期のそれぞれの肝臓よりポリA^+RNAを調整し、それらのcDNAライブラリ-をλファ-ジベクタ-を用いて作製した。さらに、発生段階特異的cDNAクロ-ンを得るためライブラリ-相互の差cDNAライブラリ-を単鎖ファ-ジミドDNAライブラリ-間のハイブリダイゼ-ション法により作製した。このライブラリ-から、元のcDNAとのコロニ-ハイブリダイゼ-ションにより、幾つかの発生段階特異的クロ-ンを得ることが出来た。現在、これらのクロ-ンについて、対応するmRNAの時間的、空間的発現パタ-ンを解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)