Project/Area Number |
01540680
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Museum of Nature and Science,Tokyo |
Principal Investigator |
土居 祥兌 国立科学博物館, 植物研究部・第二研究室, 室長 (10000134)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Keywords | Gliocladium属 / Trichoderma属 / Hypocrea属 / 菌類分類学 / アナモルフ / テレオモルフ |
Research Abstract |
従来日本各地及びニュ-ジ-ランドなどから収集した資料から分離してあった菌株250株によって、形態学的特徴による次のような類型区分ができた。(1)TrichodermaとG.virensの中間型。(2)G.virens.(3)G.virensとG.deliquescensの中間型。(4)G.deliquescens.(5)無色分生子をもつNectria属のアナモルフ群。(6)Hypocrea pallida群のアナモルフ。(7)その他のボタンタケ目以外のテレオモルフに由来すると考えられる無色分生子をもつGliocladium型菌群。 上記(7)類型中の緑色分生子をもつGliocladium型菌群を、それらのテレオモルフのボタンタケ属の属内分類群(Doi,1969)と対照した結果、下図のような系統学的な配列が妥当であることが明らかになった。 以上の結果から、緑色分生子をもつGliocladium型菌群は、Trichoderma型菌群との中間型もあり、それらのテレオモルフの類縁の近さからみても、Trichoderma属に統合して扱うのが適当と考えられる。 なお、これらの菌群の種レベルの同定は、広く世界中のタイプ標本や他の重要標本と照合しなければならず、今後の研究課である。また、(7)の菌群およびGliocladium近似属の分類学的整理も、今後新たな菌株の蓄積による研究を待たねばならないことも明らかになった。
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