高速高負荷遠心ポンプの効率向上と羽根車出口流れの粘性流動機構に関する研究
Project/Area Number |
01550150
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古川 明徳 九州大学, 工学部, 助教授 (30112410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 久定 九州大学, 工学部, 助手 (40037875)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 流体機械 / 遠心ポンプ / 内部流れ / ポンプ性能 / 流れ解析 |
Research Abstract |
羽根車出口での流れ状態を把握するには、羽根車内二次流れのために生じる羽根負圧面近傍での剥離域の挙動を明らかにしておく必要がある。そこでまずこの剥離域に設けた36点の取圧孔での静圧をスリップリングを介して計測した。この値と本研究者らの羽根車内流れ解析法による計算結果との比較から回転に伴うコリオリ力の影響とエネルギ-損失の存在を調査し、理論計算に用いた剥離域内の速度分布の妥当性と実際の剥離領域においても損失はほとんどないことが示された。ついで現有の供試羽根車をもとに羽根形状が異なる数種の羽根車を製作し、負圧面出口近傍における羽根角急変点の有無と性能変化の関係を流れ計測と三次元回転境界層の油膜法観察から調査した。その結果、出口においてたとえ羽根形状が同じであっても、負圧面出口近傍に羽根角急変点をもつ場合は剥離域の増大のため揚程の低下を与えること、一方羽根角急変点がない場合は剥離域は存在するもののその領域は狭く、主流部の有効流路断面積の増加により揚程の顕著な上昇となることがわかった。また羽根車内流れ解析法の検証のために、実験結果と理論計算結果とを比較したところ両者のよい一致を示した。以上のように羽根車出口での流れが理論計算によって再現されることを確認したうえで、ディフュ-ザ部の壁面摩擦及び羽根出口下流での羽根後流(負圧面近傍での剥離域)と主流の混合メカニズムを把握するために、羽根出口下流半径方向10断面における周方向と羽根高さ方向の流れ分布を回転全圧管を用いたフェイズ・ロック・サンプリング方式により実測した。この実験値と羽根車内境界層を考慮した非粘性流れ計算結果との比較から、両者がよい一致を示した。主流部と非粘性理論では現わせない後流部の混合の様子を明らかにした。今後は実験資料の充実と考察によってこの領域での粘性流動機構を解明し、効率向上をもたらす羽根車設計への指針を究明する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)