Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1989: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究は,パッシブなコントロ-ルにより,斜流送風機の低流量域で問題となる不安定な圧力特性を解消する方法を提示し,そのメカニズムを空気力学的に解明することを目的とする. そのため,準三次設計法(子午面流れ計算に流線曲率法,翼間流れ計算に二次元翼列資料とポテンシャル理論計算併用)により比速度1620(rpm,m^3/min,m)の斜流送風機の設計を行い,供試送風機を試作した.次に,不安定特性改善のキ-となる前置還状翼及びバイパス流路の設計,製作を行い,この装置を用いて送風機特性試験及びピト-管による内部流測定を行った(差圧トランスジュ-サ,差圧用増幅器使用).さらに,以上の研究で改良が必要となった入口ノズル形状の改良,前置環状翼直径変更,整流フィンのソリディティ及び角度変更等を行うとともに,熱線流速計による非定常内部流測定を行った(ハ-ドディスク使用). 以上の実験結果及びその解析により次の結論を得た. (1)本研究で提案された環状翼により,高比速度斜流送風機の低流量域不安定特性をパッシブコントロ-ルにより完全になくすことができた.また,この方式は設計点を含む高流量域では送風機性能に全く悪影響を及ぼさないことを確認した. (2)本斜流送風機のパッシブコントロ-ルのメカニズムを詳細な内部流れ測定により明らかにした. (3)設計において環状翼後縁と動翼前縁との間隔が重要な因子であり本送風機の場合G=5mmが最適値あることを示した. (4)斜流送風機の入口形状を改善することにより,送風機性能を向上することができた. (5)環状翼の設置により低流量域での旋回失速が消滅することが,入口流れの周波数分析により明らかにされた.
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