微分ゲ-ム理論に基づくロバスト推定器・制御器の構成法
Project/Area Number |
01550343
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計測・制御工学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
内田 健康 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063808)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1989: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 微分ゲ-ム / 不足リカッチ方程式 / ロバスト制御 / H-無限大制御 / ロバスト推定 |
Research Abstract |
制御入力を一方のプレ-ヤの方策とし、パラメ-タ変動や摂動、あるいは未知入力を他方のプレ-ヤの方策と考えて、ロバスト制御問題を利害の対立する2人のプレ-ヤの微分ゲ-ムとみなすのは、ロバスト制御問題へのひとつの自然な接近法である。本研究においては、このような観点から、微分ゲ-ム理論における従来の成果と、本研究の中で生まれた新たな微分ゲ-ム理論の展開に基づいて、新しいロバスト制御理論の提案を行った。 近年、制御系の感度あるいは補感度を評価基準として、周波数領域における最適制御を構成することにより、ロバストな制御系を構成する理論、すなわちH-無限大理論の発展が著しい。本研究においては、まずこのH-無限大制御が微分ゲ-ムの鞍点対の一方として得られることを示し、同時に、鞍点対の他方である最悪外乱の具体的な形を決定した。つぎに、これらの結果に基づいて、微分ゲ-ム理論の観点からH-無限大制御理論の再構成を試み、H-無限大制御の本質的な構造を明らかにするとともに、見通しのよい構成法を与えることができた。以上の過程では、最悪外乱の具体的な形が求められたことが重要である。 本研究で得られた以上のH-無限大制御構成法は、純粋に時間領域におけるものである。そこでこの構成法を、有限制御時間区間をもつ時変系のH-無限大制御へと一般化し、新しいロバスト制御理論を確立した。その結果、とくに、有限制御時間区間問題の固有の問題である、端点における状態の制御および初期外乱の制御が可能となった。 以上は制御器の構成に関するものであるが、推定器に関しても、微分ゲ-ム理論とH-無限大制御理論を融合した新しいロバスト推定器の構成法を与えることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)