掘削幅を考慮した掘削土圧の特性と山留め設計への適用
Project/Area Number |
01550393
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・土質工学
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 國夫 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20023327)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1989: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 掘削 / 掘削土圧 / 掘削幅の影響 / 掘削底面の圧縮帯 / 山留め設計法への適用 |
Research Abstract |
従来より、現行設計法では掘削幅の山留め工への影響度はまったく考慮されていなかった。ところが、現場技術者の体験から、掘削土圧が掘削幅に依存していること、換言すれば、掘削の安定性が掘削幅に影響を受けることが明らかになって来た。ここでは、これらの関係を定量的に検討するため、いくつかの室内実験と解析を試みたので、以下に得られた結果と知見をまとめてみる。 (1)掘削幅の狭い掘削(ここでは、20cm)と広い掘削(同、80cm)で比較した結果、山留め工の倒れ(掘削の破壊)が発生する掘削深は幅の狭い掘削の法がはるかに深い。 (2)周辺地盤に注目しての、大きな差異の1つは、すべり面の表れ方と形状にある。掘削幅の狭い条件では、すべり面の出現も遅く、拡り上も小さい。一方、掘削幅の広い条件では、初期段階よりすべり面が発生し、山留め壁より地山側へかなり奥まった所を通る形状を示す。 (3)大きな差異の他の1つは、掘削底面の受動土圧特性である。幅の狭い掘削時のそれは、広い掘削時に比べて、はるかに大きい。しかも、この受動土圧はランキンやク-ロンの土圧論で計算される値よりも大きいことが認められる。 (4)(3)の受動土圧を解析してみると、掘削幅の狭い条件下では、掘削底面下で、せん断挙動(ランキンやク-ロン土圧論の仮定)とは異なり、むしろ、圧縮挙動の発生が認められる。 (5)したがって、掘削幅の狭い掘削では、掘削底面下に地盤に圧縮帯(一種の地中梁)を形成し、これらが両方の山留めの安定に強く貢献していることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)