Project/Area Number |
01550438
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 静雄 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (90092569)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 鉄筋コンクリ-ト / せん断 / 柱 |
Research Abstract |
鉄筋コンクリ-ト柱のせん断伝達機構は、梁によりも一段と複雑であるために、そのせん断終局強度算定式も確立されていない。本研究では、せん断補強量、圧縮軸力、せん断スパン比を変数として、鉄筋コンクリ-ト柱の曲げせん断実験を行ない、鉄筋やコンクリ-トのひずみ測定を克明に行なうことによって、鉄筋コンクリ-ト柱のせん断伝達機構を明らかにしようとするものである。試験部分の断面は、b×D=15×27cmであり、せん断スパン比は1.1と1.5とした。主筋は6-D16を用い、せん断補強筋の間隔は72mmと一定で、4φと9φを用いた。主筋には溝を堀ひずみ分布を克明に測定した。主筋のみの曲げ試験を行ない主筋の断面係数を求めておき、柱の実験から得られた主筋ひずみから主筋のダボせん断力を計算できるようにした。実験結果より得られた結論は、次のとおりである。(1)鉄筋のダボせん断力はわずかであるが、せん断力の増加に伴ってその有効長さが変化する。(2)対角にせん断ひび割れが生じたときには、コンクリ-トの負担せん断力は極端に小さくなり、大部分のせん断力は帯筋によって負担される。コンクリ-トが負担していたせん断力分を帯筋が負担できない場合には急激なせん断破裂を生じることとなる。(3)斜めせん断ひび割れが生じたときには、コンクリ-トの負担せん断力は徐々に減少し、帯筋の負担分は徐々に増加する。減少量が増加量を上回ったときにせん断破裂を生じるので、通常仮定されているような帯筋の降伏がせん断破壊の条件となっているわけではない。(4)材端圧縮の主ひずみの方向を考慮して仮想ア-チを設定した解析によりせん断ひび割れを推定し、さらに、せん断ひび割れ後の力を釣り合いを考えたトラス理論からせん断終局強度を求めた。せん断終局強度とせん断ひび割れ強度の大きい方がせん断強度終局強度となるが、コンクリ-トの計算値は実験結果と非常によく一致した。
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