Project/Area Number |
01550565
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
溶接工学
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片山 聖二 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (10144528)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松縄 朗 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (20029119)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 高強度アルミニウム合金 / レ-ザ-溶接 / 溶接性 / 時効 / 凝固組織 / ミクロ偏析 / 単結晶 / レ-ザ急速凝固法 |
Research Abstract |
1.市販の時効硬化性強度アルミニウム合金、高純度アルミニウムならびに約2.4および6%Cu含有のAlーCu2元系試作合金に対してレ-ザ-溶接を行った結果、いずれの合金においても、その溶接部の機械的性質が低下するという問題があった。その低下の要因としては、溶接金属部において凝固時にCu,Mg,Zn,Liなどが粒界やセル境界へのミクロ偏析をし、時効後においても強度・硬度が十分には回復しないためであった。 2.溶接熱影響部では熱履歴を受け、溶体化およびアニ-リング処理に相当する現象が起こるために硬度・強度が低下した。 3.溶接金属部では、合金元素Mg、ZnおよびLiはレ-ザ-/電子ビ-ム溶接中の蒸発現象により母材の含有量に比べて減少し、一方、CuはAlの減少の方が多いために増加することがわかった。 4.凝固挙動について検討した結果、レ-ザ-溶接金属部の大部分はデンドライト状セルとして<100>方向に、合金では直線的に凝固し、一方、純Alでは曲線的に凝固し、いずれの場合でも最大で15℃程度熱流方向に偏位されたものもあった。 5.レ-ザ-による小入熱急冷凝固法のミクロ偏析挙動について検討した結果、AlーCu合金の最大固溶限は548℃で約5.7%であるが、冷却速度が10^5K/sと急速の場合でAlー2%Cu合金ではCuの偏析が観察され、実験の範囲内では無拡散のマッシプ凝固は観察されなかった。したがって、今後、高強度アルミニウム合金において機械的特性の優れた溶接部を作成・開発するためには、溶接部の組成と各材料に対する最適後熱処理条件などに関する導出法を検討し、基礎デ-タをさらに得る必要があった。
|