ヒドロオキサム酵素系キレ-ト抽出剤による金属イオンの溶媒抽出
Project/Area Number |
01550567
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 寛人 北海道大学, 工学部, 教授 (80002856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 徹 北海道大学, 工学部, 助手 (40186945)
上舘 民夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (70185990)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | アルキルカルボニルヘェニルヒドロキシルアミン / 溶媒抽出 / 金属イオン / 抽出選択性 / 分配平衡 / 分配定数 / 抽出定数 |
Research Abstract |
1.長鎖アルキル置換基をもつフェニルヒドロキシルアミン誘導体を合成し、配位原子近傍の置換基の分子構造が抽出選択性に及ぼす効果を実験的に検討した。 2.N-オクタノイル-N-フェニルヒドロキシルアミン(OPHA)、N-(2-ヘキシルデカノイル)-N-フェニルヒドロキシルアミン(HDPHA)Nー(2ープロピルペンタノイル)ーNーフェニルヒドロキシルアミン(PPPHA)を合成し、元素分析、融点、分子量、IR、NMRにより、組成及び純度を確認した。 3.これらPHAの酸解離定数(Ka)と、水〜四塩化炭素(一部ベンゼン)相間の分配定数(Kd)を測定した。次にこれら抽出剤を用いてコバルト(II)とニッケル(II)、アルミニウム(III)、ガリウム(III)、インジウム(III)を抽出、抽出定数(Kex)を測定した。その結果、log Kexは金属イオンのイオン半径に依存し、特に分岐鎖をもつPPPHAとHDPHAでは、直鎖のOPHAにくらべ、イオン半径の小さい金属イオンの抽出に立体障害の効果が生じた。またアルキル鎖長が増すとイオン半径の小さい金属イオンの抽出pHは、より塩基性側に移った。これらの事実から、アルキル鎖長及び配位原子近傍の分岐鎖構造を選択して、抽出選択性を制御する可能性が期待される。なお、実験条件下ではいずれのPHAも単量体として存在することが示唆される結果を得た。またアルキルアミンによる協同効果抽出は生じず、却ってセルフアダクト錯体(ML_2・HL)の生成が確認された。今後引続いて、ランタノイド(III)の抽出におけるHDPHAなどの抽出選択性を検討するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)