Project/Area Number |
01550633
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岩倉 千秋 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00029183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 幸男 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80081339)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | リチウム二次電池 / リチウムインタ-カレ-ション負極 / 酸化タングステン(IV) / 酸化コバルト(III) / コバルト(II) / 酸化コバルト(II) |
Research Abstract |
本研究は、高エネルギ-密度二次電池用のリチウム負極が有する欠点を克服するため、これに代替し得るリチウムインタ-カレ-ション負極を開発する目的で、リチウムのインタ-カレ-ション・デインタ-カレ-ションが容易に起こり、かつ十分に負な電位を示す材料を探索し、その電気化学特性を結晶構造と関連付けて検討したものである。得られた知見を総括すると、次の通りである。すなわち、(1)ルチル型、スピネル型あるいは岩塩型構造を有する一連の酸化物について合目的な材料を探索した結果、ルチル型酸化物ではWO_2が、スピネル型酸化物ではCo_3O_4が、また岩塩型酸化物ではCoOがそれぞれ比較的良好な特性を示すことが明らかとなった。(2)WO_2へのリチウムのインタ-カレ-ション・デインタ-カレ-ション曲線では0.6Vと0.8Vの間に相変化に起因する大きな段差が見られた。(3)WO_2ヘリチウムがインタ-カレ-ションするにつれてWO_2格子内の面間隔が広がり、多量のリチウムがインタ-カレ-ションするとWO_2格子のゆがみが生じた。(4)WO_2をリチウム二次電池用負極材料として用いる場合には、電位が0.6Vvs.Li/Li^+以下にならないようにする必要があった。(5)リチウムのインタ-カレ-ション・デインタ-カレ-ションにおいて、比較的低温で調製した結晶化度の低いCo_3O_4は固溶体挙動を示し、比較的高温で調製した結晶化度の高いCo_3O_4は二相挙動を示した。(6)Co_3O_4へのリチウムのインタ-カレ-ション・デインタ-カレ-ションにおいては、サイクル数の増加につれてク-ロン効率が高くなった。(7)インタ-カレ-ションしたリチウムの量がLi_XCo_3O_4におけるx=2を越えて過度に増加すると、Co_3O_4の結晶の骨格が徐々に崩壊した。(8)同様に、インタ-カレ-ションしたリチウムの量がLi_XCoOにおけるx=0.6を越えると、CoOの結晶の骨格が徐々に崩壊した。
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