酵母による還元反応を用いた光学活性アルコ-ルの実用的製造法に関する研究
Project/Area Number |
01550682
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
米谷 正 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (60042842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 崇 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (80042836)
北辻 栄太郎 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (80019116)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | パン酵母 / 不斉還元 / 光学活性アルコ-ル / NADPH / 固定化パン酵母 |
Research Abstract |
当研究グル-プのこれまでの研究から糖に換わりEtOHも還元のエネルギ-源となり得ることを見い出していた。そこでミニジャ-ファ-メンタ-(内容積21)を用いたバッチ法によるアセト酢酸エチルから(S)ー(+)ーエチル4-ハイドロキシブタノエ-トへの還元について、パン酵母・基質・EtOHの使用量および空気供給速度・撹拌速度等と反応速度の関係について詳細に検討した。その結果、最適条件下では、0.51の反応液中25gの基質を還元することが可能となり、また単離・精製後60%の収率で得られた生成物の光学純度はee95%と良好なものであった。 次に、本反応の実用化・大量合成を最終目的として固定化パン酵母による同様の還元反応を検討した。固定化法としてはアルギン酸カルシウムによる方法を用い、先と同様の条件下ミニバイオリアクタ-中で反応を行った。しかし、反応速度はフリ-の酵母を用いた場合と比較して1/5程度に遅くなった。これは溶存酸素量に問題があると考え酸素富化装置により濃縮した90%酵素を供給したところ反応は先と同様の速度で進行するという好結果が得られた。 別に、この不斉還元反応におけるNADPH再生系に関する知見を得るため種々検討を行った結果、従来から良く知られているEtOH→AcOHの酸化過程の他にAcOH→CO_2の酸化過程の中にも同様の再生系が存在していることが明らかとなった。 以上の研究結果から本反応の実用化に関する基礎的知見が得られたと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
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